20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。
「いつのまにこんなところにシワができたの?」なにげなく鏡を見た時、そこに映った自分の顔にびっくりした中道あんさん。普段心がけていたことで気づかなかったようなのですが...
【前回】「リマインド」と「リセットデー」を自身に設定。リズムよく前向きに働く秘訣
とある秋の午後、なにげなく全身鏡に映った自分の顔を見てギョッと驚いたのです。
ある程度の年齢になれば、ほうれい線(鼻から口元の両脇にかけて伸びるシワ)が深くなっていくものです。
それは加齢によるもの、もう仕方のないことと諦めの境地に入っています。
でも、そのとき鏡に映った顔に、それではない、口の端から顎の方向に走る深いシワをみつけたのです。
その顔はまるで腹話術人形のよう。というとそのかわいい人形に申し訳ない。
鏡に映る私は、いつもより5才は老けて見えたのです。
「えーっ! いつのまにこんなところにシワができたの?」
「今はじめて気づいた!」
...いったいどうしちゃったんだろう私?
この口のまわりにできるシワはマリオネットラインというそうで、「たるみ」からくることが多いそうです。
もう60歳なんだもん。そりゃたるんだっておかしくはない...。
でも、加齢以外に私の生活習慣も大きく影響しているようなのです。
PC作業、スマホを眺めている時間...きっと同世代の中でも圧倒的に多いと思います。
そのため、長時間同じ姿勢をとり、首が前のめりになっていることもしばしば。
そのせいでしょうか、頭がガチガチでコリ固まっているんだそう。
頭の筋肉や筋膜がこると顔の筋肉を支えきれなくなって、たるみが起きやすくなってしまうようなのです。
私の体のメンテナンスをしてもらっている、鍼灸・整体の先生からメカニズムを教えてもらい、それから顔と頭にも鍼を打つようになりました。
その他にもアンチエイジング体操として、舌骨筋を鍛えるエクササイズや、口周りのコリをほぐす「あいうえお体操」など、いいと思うことを色々やってはいます。
やれば効果を感じられるのか? というよりも、やらなければ衰えていることにはすぐに気がつきます。
ここまで、コラムを読んでくださった方は、いったん目を離して大きな口を動かして「あ・い・う・え・お」と言ってみてください。
口の周りの筋肉はスムーズに動いていますか? 強張りを感じてはいませんか?
続けているとスムーズにできますが、しばらくサボって、また始めると強張りに気づきます。
顔の筋肉も放置すれば衰えるし、鍛えれば老化に抗えるのです。
私が自分のマリオネットラインを見つけたときの「なにげなく」というのは、ごく自然な普通にしているときの顔です。
私たちは鏡をみるとき、無意識のうちに「いい顔」を作っています。
だから、変化に気づけなかった。
コロナ以降、オンラインで人とセッションすることが増えて、いつも自分の顔をモニターで見ています。
相手が打ち解けやすいように口角を上げるようにしていたら、それが癖になっています。
口角が上がると頬の筋肉が上がるので、必然的にマリオネットラインが消えていたのです。
鏡を見るときの顔は口角が上がっているから、自分の老化に気づけなかった。
つまり、老け見えしないとっておきの方法。いつも「口角を上げておく」ことです。
思わぬところから、思わぬメリットに気づいて自分でも驚いています。
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