20代で結婚、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」。
日常の点と点が繋がって「線」になっていくのだと考える中道あんさん。50代から大切にしていくもので60代からの人生を創られていくのではないかと、意識していることは...
【前回】50代はまだまだ若い!「もう歳だから...」ではなく、これから「一生続けられること」を探そう
50代は人生の後半戦。
私はその頃にブログを書き始めます。
それまで「なんとなく」生きてきたから、『もうこれからの10年で「よく頑張った!」という実績を残したい』とブログの説明文で宣言しました。
この行動が本当に良かった。
不特定多数の人が見るであろうブログの説明文、もちろん私の目にも毎日のように留まります。
すると潜在意識の中で、ブログ発信を前向きにとらえるようになります。
そうだ!私は変わるんだった、と。
そしてもう一つ、予祝(よしゅく)の効果もあったと思われます。
予祝とは平たく言うと、未来の姿を想像し先に喜び祝ってしまうことで、現実を引き寄せてくれると思っています。
「小さな目標を具体的に祝う」ことで内面的に自分自身と向き合い、小さな成功体験を積み上げていく。
この成功体験が自分への信頼度を上げていくので、チャレンジ精神も旺盛になるのです。
私たちの日常は「点」が点在しているように見えがちですが、点と点が繋がって「線」になっていくのだと思います。
それを感じられるようになったのも人生の半分まで歳を積み重ねてきたからでしょう。
50代から大切にしていくもので、60代からの人生を創られていくのではないでしょうか。そこで私が50代で意識的に大切にしていることをお伝えします。
自分ファースト!喜びに時間を使う
子育て中は家族のために時間を使っていました。
愛する家族のために自分の時間を使うことに、犠牲感は一切なし。
だって「してあげたかったんだもん」。
そして、モンスターな実母のご機嫌取りに人生の多くの時間を使いました。
今でこそ「毒親」という観念や様々な心理学の知識が情報化されているので、私たち母娘は共依存状態だったと分かります。
最終的ににっちもさっちもいかなくなったとき、「お婆ちゃんの人生はお婆ちゃんが決めたらいい」という子どもの一言で目が覚めました。
「え? そんな風にしていいんだ」。
あの時の衝撃は今もはっきり覚えています。
結局は「人の期待には応えなきゃ」「親だったらこうすべき」「娘なのだからして当たり前」「辛くても投げ出しちゃダメ」なんていう、親の教育や世間の価値観をそのまま受け取って、自分で考えてなかったということ。
「本当の自分はどうしたいの?」「そのためにどうしたらいいの?」という発想になっていなかったのだと思います。
今から思うと、もっと早く気づいていたら、もっと違う人生になっていたはずだと悔やまれもします。
でも、その辛い経験があるから、人よりもちょっとだけ洞察力があったり深い感情を推察できたりするのだと感謝できるようになりました。
結局はどんな辛い経験も、人に話したりブログで発信したりすれば早く消化できますし、
見方を変えれば財産になるのです。
でも、「誰かのために」時間を使うのは、もう十分満足しています。
これからは自分ファーストで自分の喜びのために時間を使う。
そして、それが誰かの喜びになったら、『最高!』だと思います。
お金は自分と他の人の喜びに使うこと
旅先のソフトクリームってどうしてあんなに美味しいのでしょう。
家族旅行の途中で寄るパーキングエリア、テーマパークや観光地では、必ずといってよいほど家族の誰かが「ソフトクリームを食べよう」と言う。
観光地のソフトクリームって高いんですよね。
その度に、母がしていたように「ママはいいわ」と節約していました。
一生のうち家族との一緒に過ごす時間は、ほんの一瞬。
思い出作りの大切な時間にわずか400円を節約して、美味しい気持ちを共有しなかったのはバカだったなぁと思います。
それくらいの金額でさえケチるのだから、自己投資にお金をかけるはずもありません。
自分に投資するくらいなら子どもにお金をかけたいと思っていました。
でも、それじゃ自分のスキルは経験値以上にはならないんです。
起業してから、初めて自分に大金をかけ学びに投資しました。
まさに清水の舞台から飛び降りるとはこのことです。
やらされ感のあることは身につきませんが、自身から発する知的好奇心を満たすものなら投資以上のものを回収できると実感。
意味あるお金の使い方は自分も周りも笑顔になれます。
「節約」するのは大事です。
でも「誰かの喜ぶ顔」も見たいじゃないですか。
母は私の子どもたちによくおもちゃを買い与えたり小遣いを渡してくれました。
でも、私は無理しているんじゃないかと気を遣ってしまいます。
なので「そんなことしなくていい」とか、子どもにも「返しなさい」とか言っていました。
すると、毎回「子どもに買ってあげたいと思ってもできなかったから、今したいねん」と言うのです。
その気持ち、私もその当時の母の年齢に追いついてきてよくわかるようになりました。
誰かのために物を選ぶ喜び、受け取ってくれる喜び。
そこに幸せを感じるのです。
だから、「お金を使わせて悪い」ではなくて、相手の気持ちを素直に受け取ることが相手を喜ばせることになるのです。
お金は自分と他の人の喜びに使うと生きてきます。
50代から大切にすることは他にもありますが、「時間」と「金」は人生を豊かにするものだと思います。
だからしっかり自分の価値観を持ちたいものです。
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