高熱で寝込んだ母に「オレの昼メシは?」。お湯しか沸かせない82歳の父

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:がんこちゃん
性別:女
年齢:44
プロフィール:現在は、義母と同居。実家の父母とは月1回のペースで会っています。

高熱で寝込んだ母に「オレの昼メシは?」。お湯しか沸かせない82歳の父 3.jpg

実父は今年82歳、実母は72歳になります。

今は私も兄も実家から車で1時間ほどの距離に住んでいるので、父母は夫婦二人で暮らしています。
父はプライドも高く、見栄っ張り。

とても気の強い性格で、高齢になってからも母を困らせてばかりです。

母からはその性格のおかげで「大変なことが多く困っている」と、よく話を聞かされます。

父は定年してからは、家で一日中テレビを見て過ごしています。

野球観戦が好きで、夏になると高校野球とプロ野球観戦でテレビの前から離れません。

また、テレビを見ながらラジオも流します。

これがどんどんエスカレートし、今ではケーブルテレビも契約。

地上波では見られない野球の試合をずっと見続けているのです。

定年まで家族のために働いてくれていましたので、もちろん好きなことをするのはいいことですし、かまいません。

ですが、自宅での野球観戦に夢中になるあまりに、自分でもらってきた犬の世話もしなくなり、外にも出かけることなく、引きこもり生活になってしまったのです。

体を動かすのは家の中の僅かな移動だけ。

定年後からずっとこの生活を続けていたため、今は本当に体を動かすこと、ちょっとした移動も困難になってきているようです。

また、父のできる家事といえばお湯を沸かすことだけ。

食事の用意が難しいときのことを考え、せめてお湯さえわかせればインスタントラーメンが食べられるからと、定年後しぶしぶ覚えてもらいました。

ですので、ほかの家事は一切できません。

母は今も働いていて、朝早くから夕方まで仕事に出かけているのですが、父がそんな調子なため父のお昼ごはんも用意をしてから仕事に行かなければならず、大変だとよく聞きます。

先日、母が高熱で寝込んでしまったときがありました。

そのとき父は「オレの昼ごはんはどうしたらいい?」と母の心配よりも自分のお昼ごはんの心配をしていたそうです。

しかし、なんとか自分でインスタントのものを用意し、さあ食べるぞとなったとき、「箸はどれを使えばいい?」と眠っている母を起こし聞いてきたそう......。

箸はいつもの場所に置いてあるし、割り箸も見えるところに置いてあるにもかかわらずです。

これを聞いたときは頭が痛くなりました。

母になにかあったら、父はどうするのでしょう。

今後の生活を娘の私も含めて考えていかなければいけないと痛感しました。

しかし、もう高齢となった気の強い父は、外の世界や新しい物事を受け入れてくれません。

もっと早くなんとかすればよかったと後悔しきりです。

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