<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ささぎ
性別:女
年齢:43
プロフィール:義父母と二世帯住宅で暮らす会社員です。
我が家は義両親の家と1階の廊下で繋がった二世帯住宅の様になっています。
私達夫婦は共働きなので、日中の留守番は義両親にお願いしています。
活動的でしょっちゅう出掛けている義母に対して、家にいて雑用をこなしてくれるのは主に義父です。
義父は80歳で几帳面な性格。
買い物を頼めば必ずレシートと商品をつき合わせて、何故その商品を選んだのかというところから説明してくれます。
日を分けて何件か買い物が重なり、精算が数日後になってしまっても1円でも計算が合わないということはありません。
しっかりしていて安心して仕事に行けるので有難い存在です。
でも、この頃は「ちょっとやり過ぎでは...?」と感じています。
義父は私達の留守中に来客があると用件を専用ノートに書き記しておきます。
それを帰宅した私に「説明付き」で見せてくれるのが夕方の日課です。
最初のうちは生真面目な話し方に、勤めていた頃はこんな風だったのだろうと考えたものでした。
ところが生真面目なのは話し方だけではなく...「全うする」ところにもあったのです。
用件に対して自分がどうしたかを話し終えた後、義父は、来客と私たちとの関係を聞いてきます。
答えるのが嫌な訳ではありませんが、そこまで踏み込まなくてもいいのでは? ととまどってしまいます。
しかし、歯切れの悪い私の言い方もなんのその、義父は私が答えたことをしっかりとノートに補足します。
義父は「任された事は完璧にこなしたい」と考えてくれているのでしょう。
そこまでしてくれなくてもいいですとも言えず...今に至ってしまいました。
更に義父の几帳面は我が家のカレンダーも見逃してはくれません。
夕方に留守番記録を持って来ると一通り家の中をチェックして歩き、月ごとのカレンダーはもちろん、日にちのずれた日めくりカレンダーをきっちりとめくります。
そしてついでに使っていない部屋の電気もパチパチ消灯。
「日めくりカレンダー好き」なくせに毎日めくらない私が悪いのはわかっているんです。
電気がもったいないのも、わかります...。
義父の性格からすれば「正すのは当たり前」で、特に意識してやっている事ではないと思います。
注意されたことは一度もないし、嫌みでそんな行動をとる人でもないです。
それでも...
この「電気のスイッチをパチパチする音」と、「カレンダーを破いてゴミ箱に入れるビリビリの音」を聞いていると「私がだらしがない」と無言のプレッシャーを掛けられている様な気がします。
いっそ義父に「カレンダーはわざとめくらないのだから、そのままにしておいて」と言ってみようとさえ思いますが、めくらないもっともらしい理由が見付かりません。
夫や義母に話してみるには小さ過ぎる悩みですが一人でモヤモヤしています。
関連の体験記:「今すぐウチに来い!」お正月、インフルエンザで集まれない親戚に酒を飲んだ父が
関連の体験記:なぜ? 二世帯住宅での食卓、毎回「義父にだけ」フルーツを出す義母に違和感が...
関連の体験記:家庭内別居中の妻でも「長男の嫁」。刺すような視線に針のムシロだった「義父の葬儀」
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。