<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ひろえもん
性別:女性
年齢:57歳
プロフィール:海辺の街でネコ3匹と夫とのほほんと暮らしている普通の関西のおばちゃんです。
私は約38年前、当時19歳の大学生のときに免許を取りました。
そして、若い頃に取っておいて良かったなとつくづく思います。
なぜなら、今でもあの日見た教習所の光景を思い出すからです。
その日は運転の実技で教習所内のコースを周っていたのですが、前方車がやたら左右にフラフラして蛇行運転しており、たまらず教官に聞きました。
「あの〜。先生、前の車、ちょっとおかしくないですか?」
「60代はだいたいこう!」
教官によれば、60代になると緊張でハンドルを持つ手に力が入りすぎ、手前ばかり見ている人が多いそうです。
視覚機能が低下もあって、見えるところしか見ないせいかもしれない、とも言っていました。
たまたま、その教習所に来ていた方がそうだっただけかもしれません。
しかし、ハンドル状の輪を握らされた60代と思しきおばさまたちが10人ほどズラ〜と並び、新体操チームのように同じ動きでハンドル操作の練習をしている光景もよく見ました。
ただでさえ「免許を取るにはお金と時間がかかる!」と思っていたのに、まさかそこから始めるの!?
これでは免許取得までに、どれだけ時間とお金がかかるのか怖くなりました。
当時、若かった私もギアチェンジが得意でなく、クラッチを十分踏み込まないで無理に変えようとして、いつも「ギギー」という音をさせていたので教官に嫌われていました。
車をピカピカに磨いたところに、私が現れたときの教官の「またギアを痛めつける女が来た!」と言いいたげな目が忘れられません。
でも、私などまだかわいい方で、「60代の女性にサイドブレーキを壊された!」と嘆いていた教官もいました。
余談ですが、私が通っていた教習所はある県の山中にあり、傾斜が急なことで有名な坂の近くでした。
教官は、路上訓練でその急な傾斜のヘアピンカーブに必ず連れて行き、ぎりぎりのタイミングでギアチェンジをして急カーブを曲がるという練習をさせられました。
今思えばなぜそんな練習をしたのかまったく分からないのですが、免許取得のためならと頑張りました。
50代後半の今、それやらないと免許はあげないと言われたら絶対無理な技術です。
運転技能は身体で覚えるもの、年を取れば身体機能も落ち、ひっかけ問題満載の学科試験も厳しい...。
免許を持っている私も、今から挑戦した場合、免許を取れるか自信がありません。
実技は有料で、教官からハンコをもらえなければ何度も受けることになります。
もし、今の私が免許を取ろうとしたら、果たしていくらかかることやら...。
「そんなことない!」と思う同年代の方もいるとは思いますが、普通免許は若いうちに取った方がいいと、心から思います。
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