「更年期障害」って呼び方やめません? もっと前向きな名前にしたいと思う55歳の私

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:Baltan
性別:女
年齢:55
プロフィール:海外在住の55歳バツイチの独り者。いろんな失敗を回収しつつ奮闘中です。

「更年期障害」って呼び方やめません? もっと前向きな名前にしたいと思う55歳の私 32.jpg

女性の人生ステージはいろいろありますよね。

知識として分かっているけれど、なんとなく曖昧でネガティブなイメージがあるのが「更年期障害」。

生理が止まってホルモンバランスが崩れるせいで、いろいろな症状が出てきます。

そんな漠然とした情報しか持っていませんでしたが、「女」が終わってしまうような嫌なイメージを抱いているのは私だけではないと思います。

今、55歳になった私が感じていること、考えていることをお話しさせてください。

チャレンジはあれこれしましたが子供が授からなかったこともあり、自分の「女」の部分とうまく向き合えないまま、気持ちをこじらせた40代に入った頃の私。

このまま更年期に入ったらぐれてやる! くらい更年期を毛嫌いしてました。

病院で血液検査を受けてホルモンバランスをチェックして、「まだまだ更年期じゃないですよ」と医者に言ってもらえることが救いだった時期ですね。

母に更年期のことを聞いてみても、仕事と子育てが忙しくて気づかないうちに過ぎて行ったと言われ、それじゃ私が暇な生活していると嫌味を言われているようで、腹を立てたのを覚えています。

もしかしたらその症状自体がすでに更年期初期の印だったのかもしれません。

子どもがいなかったこともあり、仕事に没頭する私とのすれ違いで旦那と生活するのがつらくなり、あれこれあった挙句、離婚を決意したのが45歳の時。

その申し出をした時、旦那に言われた「君は更年期で気持ちが乱れているだけだよ」という言葉に、自分の中の何かが壊れた音がしました。

「更年期のせいだ」と言われたことが許せなくて、旦那が憎いのか更年期が憎いのかわかないほど混乱して、本来なら人生を修正するためにする離婚なのに、人生に対して自暴自棄になって飛び出してしまったのです。

1人になって、やりたい仕事を存分にできる環境になったにもかかわらず、強引に飛び出してきた罪悪感を感じていました。

体調も気分も優れず、うつ病になったのかと思うような日々。

そんな時、ふと立ち寄った漢方薬の店で、無料の健康診断の張り紙を見かけました。

そして何の気なしに受けたのは、そのお店専属の鍼灸医による脈の診断でした。

年配の女医さんが私の手首にそっと指をあててくれた瞬間、それだけで涙が流れて来てしまいました。

そして、彼女が優しい声で「ああ、これはつらいね、更年期障害ね」と言ってくれた時、こらえられず嗚咽して、「助けてください!」とすがっている私がいました。

この時初めて、「更年期障害」とまともに向き合えたんです。

もっと早く前向きな形で更年期を迎え入れていたなら、もっと楽にこのステージに立てていたんじゃないかと後になってしみじみ...。

でも、素直に受け入れるには、この症状の名前がネガティブすぎると思いませんか?

生理があるだけでもずうっと毎月大変な思いをしてきているのに、それが終わっても苦しいなんて。

でも、生理痛に効く薬があるように、更年期障害にも薬や治療方法があること(特にメンタル面で)を、もっと知ってほしいです。

しかもそれを早くから着手した方がいいことをもっと広めるためには、この時期を恐怖と感じる名称でなく、もっと優しいものであって欲しいと思うのです。

皆さんなら、どんな呼び方がいいと思いますか?

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