<この体験記を書いた人>
ペンネーム:わんわん
性別:女
年齢:51
プロフィール:51歳会社勤めの主婦。56歳会社員の夫、22歳大学生の息子と3人で首都圏在住。
人の悩みの多くは人間関係に起因していると思いませんか?
私の母(84歳)は公務員として定年まで勤め、シングルマザーとして育児もこなし、定年間際は祖母の介護までしていました。
我慢強い母ですが、一番つらかったのは仕事の中の人間関係だったと今でも言います。
「仕事でもらう給料は、人間関係に我慢している代償としてもらうお金だった」
20代の頃の私は母のその言葉を聞いても腑に落ちませんでしたが、51歳になった今、当時の母の気持ちがわかります。
私の友人(現在54歳)は、子どもの頃から父親の仕事の関係で転勤が多い家庭で育ちました。
最初は転校するたびに自分を取り巻く環境が変わりとまどっていたけれど、次第に、転校=人間関係をリセットするチャンス! だと考えるようになったそうです。
今回の学校ではおとなしい子タイプで過ごそう、とか、社交的にやってみよう、とか。
自分の中のどのキャラクターを前面に出すか工夫し、新たな人間関係の中でできるだけ居心地よく過ごす方法を見つけていったそうです。
悩みながらも解決策を模索し、自分の考え方、行動を変えていくことが幸せにつながるのだと感じた、印象的な話でした。
50歳を過ぎた今、過去の人間関係の悩みを思い返してみると共通する原因が思い当たりました。
私は、2つ選べる道があるときは、常に自分の負担が大きくなる方を自ら選ぶことが多かった気がします。
納得して選んだ道で、結果的に周囲が幸せであればよいのだけれど、私だけが不公平で多大な労力を払う結果になったことに感謝も示さず、さらに負担を強いてくる相手もいました。
自分を大事にしないで常に相手を尊重する人間関係を続けていると、誠実な人には信頼されて親友もできます。
一方で不誠実な多くの人たちからは「この人は何でも我慢してくれる人、何を言っても構わない人」として扱われるようになっていくのです。
自分の性格と、不誠実な多くの人との間で生まれるストレスに体調を崩したこともありましたが、子育ても終わった今、この負のサイクルを解消する心の持ち方を見つけました。
私のこれまでの人生、今の環境、年齢などさまざまな要素が絡み合って成り立つ信条なので、誰にでもあてはまるわけではありません。
こういう人もいるんだ、という一例として聞いていただけたらうれしいです。
それは「自分を大切にすること、自分を愛すること」です。
自分が良ければ周囲がどうなってもいいという考え方ではありません。
今までと同じように、周囲のために負担の多い道を選ぶこともあるけれど、それは自分が納得してその道を選んだことで、自分も幸せを感じられるときだけです。
絶対にやりたくないとき、明らかに公平さに欠けるときはその気持ちを伝えます。
それでも無理強いして私を屈服させようとする相手は、愛すべき自分の心を殺してまで尊重すべきではない存在として、関係が壊れてもよい、私の人生に関係ない人として扱うことにしました。
私の人生に関わる人は、第一に私、家族、親友...と自分の中で区切りをつける。
そうすると自分の人生に関係ない人からの心ない行動や、発言にストレスを感じたり、イライラしたりすることが激減し、自分の人生に関係ある人との関係がさらに深まりました。
大切な人の幸せのためなら出せない力も出るし、喜びも感じます(もちろん通りすがりの困っている人も手助けします)。
その状態の自分が好きになり、自分も大事にしようと思うようになります。
このポジティブなサイクルが、意識しなくてもできるように身に着いてきたので、人間関係に悩み体調を崩すことはなくなり、心が自由になった気がします。
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