<この体験記を書いた人>
ペンネーム:老化は足から
性別:女
年齢:54
プロフィール:シングルマザーの為、働かないと生活できません。足がつっても痛くても、花も嵐も乗り越えて満員電車で通勤してます。
私は通勤時に地下から地上への階段を毎日71段上っています。数年前は少し辛い程度だったのですが、最近は辛いどころの騒ぎではなく、階段の途中で休まないと上がれないくらい、太ももやふくらはぎが痛くなります。
「イタタタタ」と足をさすりながら階段の途中で休んでいる私を、「変なおばさん」という目でチラッと見て駆け上がって行く若者。心の中で「こんな階段なのにエレベーター、エスカレーターがないほうがおかしい」と心の中で毒づきつつ、やっと階段を上る毎日です。
ヨロヨロと階段を上りきるともうヘトヘトで、そこから会社まで10分の道のりを歩くのが辛く、通勤費に入っていないバスに自腹で乗ることもあります。
そんな夜は決まって夜中に足のふくらはぎがつり、大騒ぎして寝不足になっています。
「老化は足から! もっと歩いて足腰を強く、転ばないように鍛えましょう!」と言いますが、歩いて足が疲れ、疲れると夜中に足がつり寝不足になる......。毎日この繰り返しで、ちっとも足の筋肉が鍛えられている気がしません。
その為、最近鍛えるのは足ではなく目になってきました。長い階段を見ると、エスカレーター、エレベーターがないか鋭く周囲を見まわし、道を歩いているときは周辺に座れるベンチがないか気を配るのです。そのお陰で、遠いエスカレーターの場所や、ベンチがありそうな箇所が雰囲気でわかるようになってきました。
そんな特技を身につけたある日、友人と会いました。友人は私と同じ年齢です。彼女に歩いて疲れないか聞くと「疲れるわよー、階段もゆっくりでないと上がれないし、坂道も上り下りがきついの。足腰が弱くなったわ」と言うので、ここは私の特技を発揮し彼女を助けてあげよう!とばかりにエレベーター、エスカレーターを探しつつ歩いていました。
目を血走らせて周辺に気を配っている私の横で、彼女はとても軽やかに、まるで春風のように歩いています。彼女の来ている服のせいか、彼女の持つ雰囲気のせいか、彼女の髪型のせいか......。い、え、彼女が春風のように見えるのは、歩幅と歩く姿勢が違っていたのです。
私は魔女のお婆さんのごとく、疲れた疲れたと姿勢は前かがみになり、足もすり足で歩幅も狭く歩いていました。足を高くあげていない為、躓くことも多々ありました。一方彼女は少し大股で背筋を伸ばし、顔を上げ前を向いて歩いています。
私も魔女のお婆さんでなく春風のように歩きたい!とその日は真似して歩きましたが、夜中に壮絶に足がつり、またも寝不足になりました。無理は禁物ということでしょうか。とほほ。
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