<この体験記を書いた人>
ペンネーム:Nagisa
性別:女
年齢:48
プロフィール:25年間海外でバリキャリ。親に心配され渋々婚活してみたら即結婚が決まり、ただいま主婦二年生です!
仕事大好き女子で、気づいたらアラフィフになっていた私。
親が私の将来を心配し、風当たりが強くなってきたところで渋々婚活を開始しました。
幸いにも2人目で上手くいき、知り合って2カ月後に式を挙げました。
しかし、夫はとても性格がいいのですが、お酒を毎晩大量に飲み、タバコは一日二箱も吸うことが判明。
幸い、私が夕飯を作るようになってお酒の量は減りましたし、受動喫煙がないよう私の前や家の中ではタバコを吸わないように気遣ってくれます。
でも、私はどちらもやらないので、やめるのがいかに大変か理解できません。
結婚前、タバコとお酒はやめないといけないと思っている、そう自ら告げてきたのに、一向にやめる気配がない夫に、私は徐々に不満が募っていきました。
実は私は、婚活を始める前年に長年好きだった人を病気で亡くすという辛い経験をしたばかり。
それもあって、夫も体を壊してすぐに死んでしまうのではないかと心配になってしまうのです。
いつも相当我慢しているのですが、たまに少々強めの不満が口から漏れてしまいます。
普段は優しい夫ですが、その時だけは反発。
すると、私は決まって泣き出し、離婚した方がいいのではないかと思い悩みました。
普段は仲良しでいられるのに、そんな小さな喧嘩が2、3カ月に一度くらい起こりました。
ある日、夫はついに自分で期限を決め、まず禁煙を誓ってくれました。
そして間もなくニコチン量を最小の1mgまでに減らすことに成功。
あとは完全にタバコを断つだけとなったのです。
タバコを絶つという約束の日、天気は雪でした。
数週間前から何も言わずに夫を見守っていましたが、その日、夫は外に出たままなかなか家に入ってきません。
心配になった私は、夫は多分吸ってしまって家に入りにくいのだろうと、外に迎えに出ました。
遠くから家に向かって夫が歩いてくる姿がありました。
手元にちらりと火が見えました。
私が同情するように「吸っちゃったんだね」と言うと、夫は素直に認めました。
私の知っている医者は、ニコチンや本数が減っているだけでは問題は同じ。
完全にやめなければ意味がないと言います。
これは険しい道になりそうです。
夫の喫煙は依存症のレベルで、まず朝起きたら一服。
その後も頻繁に吸いたくなるようです。
そわそわと落ち着きがなくなってくるのですぐに分かります。
私がいない職場では吸いたい放題です。
最初に禁煙を誓った時は、書籍まで購入して読んでいたのに、今では机の上に山積みにされたまま。
たぶん、ニコチンの量を減らしただけで満足しているのでしょう。
しかし、思わぬことで改善のきっかけが訪れました。
梅雨に入って間もなく、義母が、進行の早い大腸がんで突然他界したのです。
73歳でした。
夫の家系は両親とも、誰かしらがんで亡くなっています。
遺伝の可能性があるから、本当に健康には気をつけてほしいとお願いしました。
夫は、母親が苦しむ姿を目の当たりにしてショックを受けたためか、やっと心を動かされたようで、夏になったら禁煙外来に通うと約束してくれました。
とはいえ、自ら掲げた禁煙の誓いを破った夫です。
本当に禁煙外来に行ってくれるのか、気が気でなりませんでした。
しかし、エアコンが必要な季節になると、夫は本当に通院し始めたのです。
初日に禁煙パッチというものをもらってきて、キッチンに立っている私にどういうものか嬉しそうに説明してきます。
今回はかなり期待できそうです。
甘い私の監視ではやめられませんでしたが、今は非常に心強い第三者、専門医がついているのですから。
パッチのお陰なのか、翌日からほとんど吸わないでいられる夫をみて驚きました。
これからも、忍耐強く、黙ってあたたかく見守っていきます。
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