床は水浸し、お風呂も一苦労...30年前の「初めての一人暮らし」で実感した親の有難み

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:みけ
性別:女
年齢:51
プロフィール:両親と同じ敷地内に住んでいる51歳自営業。

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今年進学と同時に一人暮らしを考えている姪から、経験を聞かれて話しながら思い出した、30年以上前のドタバタの生活の話です。

高校を卒業後に就職し、寮生活を経て一人暮らしを始めたのは19歳の時。

お給料も安くクレジットカードも持っていなかったし、親にも大きな負担はかけられないので家電品も控えめでした。

冷蔵庫はかろうじて氷が作れるタイプのワンドアで、洗濯機は当時主流の二層式。

お湯はヤカンで沸かし、電子レンジは購入候補にもあがらず、お風呂の給湯も使ったことのない「ガス式」でした。

今の生活からは想像できない質素な新生活のスタートですが、問題はそれだけではありません。

家で家事の手伝いをせず、寮でも洗濯は同僚頼みだったせいで何をしてもうまくできず、泣きたくなる事態を引き起こしてしまいました。

引っ越し初日に洗礼を受けたのはお風呂の給湯です。

ガスレンジの様に、浴槽の脇に付いているつまみを回して点火するのですが、古いせいか上手くいかず「カスっ」っと音を立てるだけ。

何度かやっているうちにイライラして思い切りつまみをひねると「ボン!」とプチ爆発。

一瞬にして心が折れました。

しかし、お風呂には入りたい。

その一心で、頑張って点火しました。

ちなみに、このガス給湯は最後までマスターできず、毎日、一か八かの挑戦でした。

給湯だけでもストレスなのに、洗礼は止まりません。

洗濯をすれば、水道との接続や排水溝へのつなぎ方が分からず床を水浸しに。

脱水をしようと思って見に行った時の衝撃と絶望感は今も覚えています。

雑巾すらなかったので、あるだけのタオルを使って拭き取っていると、届け物を持って父がやってきました。

この時ほど父を有難く思ったことはないのでは? というくらい、私にとっては救いでした。

泣きついて父にもひと働きしてもらいました。

他にも、コーヒーでも飲もうとヤカンを火に掛ければ空焚きをし、ご飯を炊けば堅いか柔らかいか、毎回賭けでした。

炊飯器の内釜に水の目安が付いているのに、不思議な事です。

ヤカンも空焚きしたせいであっという間に真っ黒。

嫌になっても毎日コンビニに頼るだけのお金はなくて、お昼の仕出し弁当がとても豪華に感じました。

あれから30年以上が経ち、給湯はボタン一つで洗濯は全自動の生活になりました。
料理は下手なままですが、電子レンジがサポートしてくれます。

本当に便利になって、今は幸せだなぁと思いつつ、驚きで目を丸くして聞いている姪には、こんな言葉を贈りました。

「一人暮らしは、初めて親の有難み、明かりの点いている家に帰る喜びを実感するきっかけになるよ」

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