<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女
年齢:51
プロフィール:兼業主婦です。義両親と旦那、子供2人の6人家族。最近、子犬が家族に加わりました。
私は今年51歳になります。
旦那(52歳)とは27歳の時に知り合いました。
結婚してはや23年が経ちますが、先月の大雨の日、旦那はずぶ濡れで子犬を抱き「ドックフードってコンビニで売ってるっけ?」と笑顔で帰宅しました。
その姿を見て「あぁ、私はやはりこの人が好きだな」と、出会った時のことを思い出して吹き出してしまいました。
昔、私は1人暮らしで少し古い2階建てのアパートに住んでいました。
ある日、買い物に出かけようと階段を下りて行ったところで、大家さんや他の住人の方が集まって騒いでいました。
何事かと駆け寄って事情をきくと、アパートの敷地内に植えてあった柿の木の上に猫がいるようだということでした。
私も木の上の方を見上げてみると確かに「にゃ~にゃ~」と怯えたような猫の声が聞こえます。
どうやら子猫が柿の木に上がって降りて来られなくなったようでした。
しかし、その柿の木はずっと昔からある古い木で、アパートの屋根を越える高さがありました。
大家さんも他の方も脚立を持って来たり、虫取り網を持って来たりしていたましたが、助けようとしても子猫もさらに上によじ登ろうとしてなかなか助けられず、どうしたものかと右往左往していました。
そこにちょうど通りかかった男性が「何事ですか?」とアパートの塀の向こうから声をかけてきました。
大家さんたちがもっと長い棒はないかなど試行錯誤している中、私がその男性に柿の木の上に子猫が居て助けようとしている旨を説明すると「私も手伝いましょうか?」と近くまで来てくれたのです。
男性は「田舎育ちで木登りには自信があるんですよ」と笑って、靴と靴下を脱いで本当にひょいひょいと木を登っていき、あっという間に子猫のいる枝まで到達して救出してしまいました。
しかも、突然のことに驚いたのだろう子猫に顔や腕をひっかかれながらも、落とすことなく降りてきた男性は子猫に「お前、元気だな」と笑っていたのです。
その時、私はこの男性に一目ぼれしたのです。
そして、お恥ずかしい話、それが今の旦那なのです。
私はその時と同じような笑顔で子犬を抱いて返ってきた旦那に「変わらないなぁ」と当時の気持ちが甦りました。
雨の中捨てられていた子犬をどうしても放っておけなかったのだと理解した私は、すぐ旦那と子犬の分のタオルを玄関に運びました。
当時もあのあと子猫の飼い主を一緒に探したりしたのですが、今回は段ボールに入っていた捨て犬のようだったということなので、他の家族とも相談してうちで飼うことにしました。
最近は私にもかなりなついてくれて、旦那と私の2人で可愛がっています。
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