<この体験記を書いた人>
ペンネーム:濃姫
性別:女
年齢:43
プロフィール:会社員の夫と高校生と中学生の子供2人の4人家族。夫の実家の食堂を手伝っている主婦。
我が家は主人(46歳)の実家で義父母と半同居をしています。
家は3階建てで1階は義父母が営む食堂になっていて、私も昼や夕食の忙しい時間には、店を手伝っています。
調理は義父(71歳)と義兄(46歳)が行い、義母(67歳)と私はホールを担当しています。
義父はラジオが好きで、仕込み中も営業中も店にはいつもラジオが流れています。
義父にはお気に入りの番組が何個かあり、特に視聴者からの「面白人生相談」の番組は大のお気に入りのようです。
義父はときどき自分でもその番組にネタを投稿しているらしく、1度義母をネタにしたハガキを読まれ、番組から5000円が送られてきたと家族や友人に自慢していました。
ある日、昼前の暇な時間に常連さんが3人来ていた時、店内には義父の好きな「面白人生相談」のラジオ番組が流れていました。
私も何となく聞いていると、視聴者からの「面白人生相談」コーナーになり、小さな食堂を営んでいる男性からの投稿が読まれ始めました。
「息子と結婚した19年前は小柄で可愛いかった我が家の嫁。店のホールをちょこちょこと動き回る姿が愛らしかったのですが、出産の度に5キロずつ太り、今ではすっかり貫禄が出てきました。
店が忙しい時は、どすんどすんとテーブルや椅子にぶつかりながらホールを動き回るから、お客さんがゆったり寛げません。嫁に痩せてくれとも言えず悩んでいます」
そんな内容でした。
すぐに「これは義父が私をネタにして投稿したものだ」と気づき、義父の方を見ると1人で下を向いてニヤニヤしていました。
ニヤついている義父を見て頭にきた私は、定連のお客さん達にわざと義父に聞こえるように言いました。
「この相談って我が家と似ていませんかぁ? このお客さんに窮屈な思いをさせている太ったお嫁さんって私じゃないかなぁ?」
すると常連さん達は大笑いしながら、口々にその投稿をネタにし始めました。
「まさかぁ、マスターは、こんなネチネチしてないよ」
「そーだよ、そーだよ、それにさぁ、この相談話、面白可笑しくもないし(笑)」
「こんなのに投稿するなんて暇人しかいないよ(笑)」
「ラジオ番組に嫁の事を投稿する奴なんて、根暗で友達もいなくて家族にも相手にされてないんだろうなぁ」
ひとしきり投稿した人物いじりで盛り上がった後、「ねぇ、マスターもそう思うでしょ?」と義父に声を掛けました。
突然、声を掛けられた義父は一瞬ギクッとした後、常連さん達に向かって泣き笑いのような顔で小さく頷いていました。
そんな義父の姿を見て、密かにスカッとした私。
もうしないだろうし、私の体型をネタにしたことは、とりあえず許してあげようと思います。
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