<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ままごん
性別:女
年齢:50
プロフィール:50歳パート主婦です。夫と成人した息子、中学1年の娘、実母の5人暮らしです。
我が夫は几帳面です。
几帳面にもいろいろタイプがありますが、夫は神経質でキレイ好きの几帳面だと思います。
一方私は生粋の大雑把。
よく言えばおおらか、悪く言えば雑な性格です。
一緒にいると楽しいという理由で私達は付き合いはじめましたが、付き合っている頃はお互いの気になる面も良く映ります。
私は夫のことを几帳面だなと感じていましたが、自分にはないキレイ好きで細かい性格の夫に魅力を感じていました。
夫も私のことを大雑把な性格だと感じていたようですが、自分にはない私のおおらかな部分に惹かれたと言ってくれました。
夫は相手が自分と同じ細かい性格だったらぶつかってしまうから、僕たちは調和がとれているね、とも言ってくれました。
そんな私たちの交際は順調に進み、結婚に至りました。
しかし、結婚式当日、夫の上司がしてくれたスピーチ中に衝撃の事実を知りました。
「彼は部内で一番キレイ好きで細かいけど良い部下です」
「えっ」
私は思わず声が出てしまいました。
「『部内で一番キレイ好きで細かい』ってどういうこと? 几帳面は分かっていたけどそんなにすごいの?」
上司のスピーチは、これから始まる新生活の波乱の幕開けを予言したかのように思えました。
そして、予言は的中するのです。
夫は私の想像をはるかに超えるキレイ好きで細かい性格でした。
例えば、夫は塵や埃が気になると昼夜問わずすぐに掃除機をかけます。
また物が出ていることも気になるらしく、買い物をしてきた物をちょっと置いただけなのに夫はすぐに片付けます。
「今使おうと思っていたのに」は私の夫には通用しません。
物が出ていることが極端に嫌なようです。
さらに大雑把な私が掃除した時には、夫が必ず点検し「どこを掃除したの?」と言ってきます。
まるで嫁が掃除をした棚を姑が指ですーっと触って「どこを掃除したの?」と嫌味を言う、テレビドラマのワンシーンのようです。
私が極端に大雑把だから言われても仕方がないと思います。
自分でも分かってます。
きっと大雑把じゃない人には夫の行動が納得できることでしょう。
でも私は生粋の大雑把。
キレイ好きな夫を見習ってキレイ好きになろうという気持ちもあります。
でも、夫のキレイ好きは行き過ぎてはいないだろうか? と脳裏をかすめます。
さすが部内一のキレイ好きで細かい夫。
上司の言った意味が一緒に生活してよくわかりました。
好きで結婚したものの、真逆の性格がゆえに喧嘩が耐えなくなりました。
このままでは長く一緒にはいられないだろうなとお互い心の中で思っていました。
しかし、だんだんと夫のキレイ好きな性格に慣れてくる自分がいました。
しかも夫のキレイ好きに疑問を持つようにもなりました。
実は夫、水回りの水垢に関しては無頓着です。
水道に水垢が付いていても全く気にならないようなのです。
他にも、私はお風呂のタイルのカビやレースカーテンのカビが気になるのですが、夫はこのカビの類もあまり気になりません。
埃やごみ、物の出しっぱなしだけが気になるのかな? と思うのですが、窓の手垢やテーブルや家具の汚れは気になるようです。
部内で一番のキレイ好きで細かい夫にも、キレイ好きじゃない部分があるとは。
相変わらず塵や埃を見つけるとすぐに掃除機をかけ、私が物を出しっぱなしにすると夫にすぐに片付けられてしまいますが。
今年で結婚16年目。
今も夫は水垢やタイルのカビは全然気にしません。
でも掃除機は一日に2回は必ずかけます。
このキレイのこだわりはいったい何? 私には理解できません。
キレイ好きな夫の不思議なこだわりに、もやもやする毎日です。
■おすすめの体験記
入院した義母の着替えを取りに、初めて入った義母の寝室。そこで見た「白い箱の山」の中身は...
ダメ出しばかりだった夫が自ら掃除するように!お互いが幸せになった「おだてテク」
「で⁉ 結局、何が言いたいの?」小学校4年生の娘が怒り出す42歳夫の「残念なお説教」
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。