<この体験記を書いた人>
ペンネーム:まるおじ
性別:男
年齢:52
プロフィール:専業主婦の妻と高校生、小学生の子供2人の父です。単身赴任中で月1、2回自宅に戻る生活が3年ほど続いています。
40代半ばの私の妻は子供の頃から動物好きで、可愛い犬を飼うことがずっと夢だったそうです。
しかし、両親が転勤族でペット不可の社宅や借家を転々としていたため、遂に一度も犬を飼うことができなかったそうです。
そして、そのまますぐに転勤族の私と結婚してしまったため、その後も社宅暮らしが長く続き、自宅で犬を飼うという夢を叶えることができずにいました。
7年前、ようやく念願の一戸建てを購入し、犬を飼える環境が整いました。
しかし今度は長男の中学受験や両親の介護等が重なり、ようやくそれが落ち着いたかと思えば、今度は私の単身赴任...犬を飼うような時間や気持ちのゆとりが持てなくなってしまいました。
そして、いつの間にか妻も「犬を飼う」と言わなくなってしまいました。
しかし、一昨年に、隣家が可愛いトイプードルを飼い始めたのを境に、妻の犬への想いが再燃し始めました。
我が家も隣の犬に負けないくらい可愛い犬を飼うんだと言い、週末ごとに近所のペットショップを見て回るようになりました。
この頃は、ショーケースの子犬を見ては、あの子がいい、この子がいいと言う程度で、私も微笑ましく思いながら一緒について回ってしました。
しかし、長年友人や近所の犬を見て、夢を膨らませ続けてきた妻のお眼鏡に叶う犬は見つかりませんでした。
そうして、妻の愛犬探しへの情熱はどんどんエスカレートしていったのです。
「やはり本当にいい犬に出会うためには、ブリーダーのところに直接行かなくてはいけない」
そう言うと1人で車で出かけ、あちこちのブリーダーに会いに行くようになりました。
昨年夏、私の単身赴任先に家族全員で遊びに来た時も、「近くに有名なブリーダーがいるから会ってくる」と言い残し、単独行動で犬探しに行ってしまいました。
これだけ探していれば一匹くらいは好みの犬に出会えそうなものですが、見れば見るほど妻の理想が高くなってしまい、逆に決めることができなくなってしまったようです。
最近はラブラドゥードルという犬種(プードルとラブラドール・レトリーバーの交配から作られた犬種)を飼いたくなったようです。
ですがまだ珍しい犬種のため、国内にはブリーダーが少なく、自分の好みの犬が見つからないと嘆いています。
そして、学生時代以来、全くしてこなかった英語の勉強を始めると、インターネットで調べては海外のブリーダーのサイトに問い合わせるようになるなど、その行動範囲はついに世界規模に拡大してしまいました。
最初の頃は妻を応援し、励ましていた高校生の息子と小学生の娘も、最近は少しあきれ気味の様子です。
私はというと、単身赴任で妻に寂しい思いをさせてしまっている負い目もあるので、そこまで好きになれるものがあるのも良いだろうと今のところは応援し続けています。
しかし、もし妻が理想の犬に巡り合ったら、犬一筋の生活になってしまい、私は相手にされず1人寂しい老後を送ることになってしまうのではないか...と少し心配な気持ちにもなってしまいます。
関連の体験記:腫瘍が見つかった40歳の妻が書いていたエンディングノート。最後の一行に...涙があふれた私
関連の体験記:63歳で定年退職した私。「妻との安心な老後」のため、娘と息子も巻き込んで「節約大作戦」を決行!
関連の体験記:41歳専業主婦の私。年3回の美容院すら「また行くの?」と言う、お金にシビア過ぎる夫が辛いです...
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。