「ディスコとか古いし、知らないし」大学生の息子にカチン! 30年前、母は「夜の女王」だったのよ!

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ワンタック
性別:女
年齢:52
プロフィール:義両親と同居する、関東在住のフルタイムで働く普通の主婦です。

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2020年の年末の夜、洗濯物を畳みながらテレビドラマを見ていると「クラブ」で若者が踊っている場面が映されました。

「なんだか懐かしいわー。ママもよく踊ったなぁ」

懐かしい気持ちになった私が言うと、大学生の息子にバカにされました。

「母さんが若いころにクラブなんてある訳ないし」

「クラブとディスコはどう違うのよ! 同じでしょ?」

ムキになって言うと息子は「いや、ディスコとか古いし、知らないし」というではありませんか。

おばさんを馬鹿にして! 母には新宿に行きつけのディスコがあったんだからね!!

今から30年以上前、私は高校を卒業すると地方から進学のために上京し、とある女子学生寮に入寮しました。

女子学生寮は同じ年齢の地方出身の子ばかり。

地方から出てきた寂しさを共有し、言葉の訛りも隠さず毎晩消灯時間までワイワイと喋ると、直ぐにみんな仲良くなりました。

このように寮の友人環境は良かったのですが、問題は食事。

寮は朝晩の食事付きですが、毎日同じようなメニュー、同じような味付けで数日食べると飽きてしまいました。

でもみんな貧乏学生、外食するお金もなく、飽き飽きしながらも我慢して寮で食べていました。

「タダで御飯が食べられるディスコって所が新宿にあるんだって! 先輩から聞いてタダ券も貰ったから行こう!」

ある日、寮の子がそう言って皆の分の無料券を持ってきてくれました。

私たちは初めて寮で晩御飯を食べず、夜の7時に新宿の歌舞伎町に電車で向かいました。

夜に都内で食事をするのもディスコに行くのも初めてで、車窓の暗い景色にもワクワクしました。

夜の歌舞伎町は客引きをするお兄さん、お店の前に並んで呼び込みをするホステス、飲みに来た若者や会社員で溢れ、どこからか聞こえる歓声や笑声...。

お店から流れる音楽にギラギラしたネオン、初めて見た夜の歓楽街に気分は高揚するばかり。

目的地のディスコは歌舞伎町中央広場の横のビルの5階にあり、満員のエレベーターを降り、人をかき分け入り口で無料券を見せると、黒服のお兄さんが入り口を開けてくれました。

大音響で最新のディスコミュージックが流れる室内は暗く、照明は大きなミラーボールと壁に灯る小さなライトのみ。

暗さに目が慣れると大きなソファーやおしゃれな置物が中央の丸いフロアを囲み、そのフロアでは流行りの服を着た大勢の若者が踊っているのが見えました。

無料の食事はバイキング形式で置いてあるミックスベジタブルしか入っていない炒飯、卵スープ、塩味のポテトフライ。

でもどれもとても美味しく感じ、食べては踊り踊っては食べを繰り返す私達は、まるで流行の最先端、全世界の若者の頂点にいる気がしました。

終電近く帰宅すると、門限はとうに過ぎ、寮のドアは施錠されていました。

ディスコに行かなかった友達の部屋の窓に石を当て、中から鍵を開けて貰い寮に入ったのも楽しい思い出です。

それから誰かが新宿のディスコのタダ券を貰ってくると皆で繰り出して、バイキング形式の炒飯を食べては踊り、踊っては食べ、全世界の若者の頂点...「夜の女王」気分でディスコを満喫していたのです。

冷静に考えると、女王でもなんでもないんですけどね。

若い頃の勢いってすごいよなぁとしみじみ思いだします。

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