はっきりと原因が分からない不調を改善し、心と体を整えるのが東洋医学の基本。今回は「眠りが浅い」という方に向け、鍼灸師の中根 一さんに「不眠のツボ」について教えてもらいました。
※この記事は月刊誌『毎日が発見』2022年9月号に掲載の情報の再配信です。
不眠
肝虚/脾虚/肺虚/腎虚タイプに
⇒太渓(たいけい)
・お灸や小豆枕などで 温める
【見つけ方】
内くるぶしとアキレス腱の間のくぼんだところ。
+これもプラス
呼吸を深くして眠りやすくする肺兪(はいゆ)ケア
普段からなかなか眠りにつきにくい人は、腰を温めたり、肺兪(背骨と肩甲骨の中間、肩甲骨の真ん中の高さにあるツボ)を刺激して呼吸を深くするのがおすすめです。体を動かして呼吸をしやすくすることで、眠りにつきやすくなります。
おすすめは
・腕を振ってウォーキング ・山登り ・半身浴 ・ヨガやピラティス
加齢で眠りは浅くなる
ツボを温めて眠りやすく
年齢を重ねると腎臓への血流が少なくなり、腎臓で行うはずのミネラル分の摂取がうまくいかず、体内で酸化が進んで疲れやすくなります。
すると、眠りの質も落ちていくと中根さん。
「若い頃に比べて眠りにくくなるのは普通のことです。中でも、肝虚タイプは寝つきが悪くなる人が多め。腎虚タイプは、夜中に目が覚める人や必要以上に早く目が覚める人が多いようです。寝る前にツボを温めると、眠りの質が高まります。万が一眠れないときは、眠くなったら寝ようと気楽に考え、昼寝をするなど体の声に耳を傾けましょう」
眠れないときにツボは押さない
自分でツボを押すと、交感神経が優位になり、どんどん目がさえてしまいます。眠れないときにはお灸や小豆枕などで温めるのが正解。家族などにツボを押してもらうのはOK 。