街のお肉屋さんは儲かっている? 令和の時代でも「コロッケ1個80円」で営業を続けられるワケ

商圏外の販路をつくる

地方の事業者も同じです。地方は土地が広いため、農作物を大量につくれますし、加工品などをつくる大きな工場もつくれます。ただ、大量につくっても地域の商圏だけでは売り切れません。

そこで重要なのが、B to B向けの事業モデルを考えてみることです。例えば、都市部の店舗などを販路にできれば、生産地域の商圏にとらわれることなく収入を伸ばすことができます。

生キャラメルで有名な北海道の花畑牧場はその一例です。花畑牧場は北海道に4つの工場がありますが、それら全てで生キャラメルをつくっているわけではありません。

コンビニスイーツ、業務用のチーズ、豚肉の加工品などをつくり、これらB to B事業の収益を合わせて成長しているわけです。

新規事業を考え始めると、ついB to C事業を考えがちです。昨今はネットショップが普及したことでB to Cが伸びていますが、それでも14兆円ほどの市場で、一方のB to B市場は420兆円超です。

このことからも、B to B事業のほうが事業化の機会が多く、事業を成長させていける可能性もはるかに大きいといえるのです。

 

菅原由一
1975年三重県生まれ。SMG税理士事務所・代表税理士。人よりも3倍の勉強量で税理士試験に打ち込み、20代で税理士資格を取得。現在は、東京・名古屋・大阪・三重に拠点を置き、中小企業の財務コンサルタントとして活躍。銀行が絶賛する独自資料の作成で赤字会社も含め融資実行率は95%以上。顧問先の黒字企業割合は 85%を実現し、全国平均30%を圧倒的に凌ぐ。これまでに全国各地で 1,000 本以上の講演やセミナー講師を務め、1万名超の経営者が受講し、大手企業からの講演依頼が絶えない。YouTubeチャンネル『脱・税理士スガワラくん』は開設わずか1年で登録者数38万人を突破し、TV、専門誌、新聞、各メディアで取り上げられ注目を集めている。「努力と結果は比例する!」を座右の銘として、YouTube、ブログ、SNSで経営のノウハウを毎日配信している。

※本記事は菅原由一 著の書籍『タピオカ屋はどこへいったのか? 商売の始め方と儲け方がわかるビジネスのカラクリ』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。

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