老後資金をプラス3年分確保できる? 「年収1000万円世帯」の「iDeCo」活用シミュレーション

運用利回り3%は高い? 低い?

ここでは運用利回り年3%の例を掲載していますが、3%という数字が高いのか低いのか見当がつかない、もしくはそんなにうまくいくはずがないと感じる方もいるかもしれません。たしかに、投資信託など値動きのある商品での運用は市況や投資判断しだいで実績が変動しますので、常に3%を維持するのは難しく、上下するリスクはあります。

参考までに、会社の企業年金として加入する企業型確定拠出年金(DC)のデータを紹介すると、加入している人の平均利回りは2021年時点で年率3.8%で、7割近くの人が年2~5%となっています。また、公的年金の資産も年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)という国の機関で運用されているのですが、その運用実績は2001年度以来3.97%のプラスとなっています(2023年度第1四半期現在)。現役世代の人が老後に向けて20年や30年かけて運用するうえでは、年3%は高すぎるハードルではないと思います。

なお、先ほどの例ではiDeCoに積み立てる金額を月1〜3万円で設定していますが、自営業やフリーランスなどで国民年金の第1号被保険者にあたる人は、上限月6万8000円まで積み立てることができます。また、iDeCoに加入してお金を積み立てられるのは原則として国民年金に加入する60歳までですが、その後も保険料の納付月数が上限に達していない等の条件に当てはまれば65歳まで任意加入することができます。その場合、iDeCoも65歳になるまで加入継続できます。生活費や子どもの教育費に無理がないよう注意する必要はありますが、老後資金を積極的に準備したいときには、積立額を上げてもいいでしょう。途中で金額を変更することも可能です。

 

加藤梨里(かとうりり)
ファイナンシャルプランナー(CFP®)、マネーステップオフィス株式会社代表取締役。保険会社、信託銀行、ファイナンシャルプランナー会社を経て2014年に独立。慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科修士課程修了。著書(監修)に『ガッツリ貯まる貯金レシピ』等。

※本記事は加藤梨里著の書籍『世帯年収1000万円 「勝ち組」家庭の残酷な真実』(新潮社)から一部抜粋・編集しました。

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