外側を変えればまわりの反応が変わる。そして自分の考えも変わる。/自分を好きになろう

双極性障害の治療後、長く続く抑うつ状態と向き合ってきた筆者。ネガティブな世界からのサバイバルをあと押ししたのは、意外にも簡単な7つの「行動」でした。2ヶ月ぶりの換気、10秒片付けからはじまる、抑うつ状態への行動療法、認知療法的アプローチの実践と記録に、「自分を好きになる」ためのヒントを探してみましょう。

※この記事は『自分を好きになろう うつな私をごきげんに変えた7つのスイッチ』(KADOKAWA)からの抜粋です。

外側を変えればまわりの反応が変わる。そして自分の考えも変わる。/自分を好きになろう pixta_38530625_S.jpg前の記事「新しい服を買って出かけてみる。努力ゼロで見た目から元気に。/自分を好きになろう(10)」はこちら。

【前回までのあらすじ:2章】
記者として東日本大震災の被災地取材を続けるうちにうつ病を発症。
のちに双極性障害の診断を受けて、2年間の休職と投薬治療後、社会復帰を果たした筆者。
喜びや悲しみ、意欲などの感情を取り戻すことはできないもどかしさを抱えながら、まずは部屋の片付けに着手。「自分は変われる」ことに気づくくことができました。

 

オシャレで悩むのは素敵なこと

帰宅して私は、すぐにネットを立ち上げて、Amazonでさらに、「明るくて元気そうに見える、でも上品でTPOをわきまえた服」を探しまくりました。

一度スイッチが入ると、行動は早いのです。
ネット注文をした洋服の到着を待つ間に、本当に久しぶりにファッション誌も買いました。今まで着けたことがないアクセサリーを着けてみよう、なんて考えたり。

そうそう、キレイな新しい服を着る前には、なんとなくお風呂に入ったほうがいいような気がして、お風呂にも入るようになりました。

ある時気がついたのですが、「どんなオシャレをしようかな」と考えてネットを見たり、雑誌を読んでいる時間が増えたおかげで、ネガティブなことを考えて「自分はダメだ」と自分を責める時間が減っていました。
そして、「この服を着てどこに行こうかな」と、ワクワクする時間が増えたのです。

「考え方はすぐには変えられないかもしれないけど、こうやって外側を変えていけば、自分が少し楽しくなるんだな」
と発見をしました。

 

嬉しいことをするのは、意味がある

たまにふと、「そんなことしてなんか意味あるの? イイ歳して着飾って、今さら彼氏とかできるの? またほんとに元気になるの?」というむなしい気持ちが襲ってくることもありましたが、その都度、「これは、頭の中の警察官がそう言っているんだ」と考え直し、友達が教えてくれた「頭の中の弁護士」を出動させました。

「オシャレをすると人が喜んでくれるし褒めてくれる。褒められるのは嬉しいし、自分がキレイになるのだって嬉しかった。自分が嬉しいことをするのは、意味があることだ!」と。

今では、黒い服はほとんど着なくなりました。
好きな色は淡いブルーですが、普段しないようなオシャレに挑戦して自分への刺激にすることも覚えました。

好きな服を着ていると、なんとなく自分に自信が持てて、人と接している時も堂々とできる気がします。

「もっと早く、オシャレの効き目を知っていれば......」と、掃除ができるようになってから感じた過去を悔やむクセがたまに出ることもありますが、そんな時は自分の頭の中の弁護士が、いつもいい仕事をしてくれるようになりました。
「気がつくのに遅すぎることはない」と。

あの日、うちにわざわざ来てくれた友達に感謝しています。

 

●考え方より先に、「見た目」を変える実践編
・「元気な人」「理想の人」の服を想像して真似してみる。
・まずは1枚。白がおすすめ(いろんな色に合わせやすいし)。
・ネットを使うのも手(お店に着ていく服も気力もない時もある)。
・周りの褒め言葉は素直に聞く。

 

 

岡 映里(おか・えり)

作家。1977年、埼玉県三郷市生まれ。職を転々としながら、慶應義塾大学文学部フランス文学科卒業。のち、Web開発ユニット起業、会社員、編集者、週刊誌記者などの仕事を経る。2013年、双極性障害と診断され休職、離婚などを経験。2年間の治療を経て2015年に症状が落ち着く。以後も続いたうつ状態を、行動療法、認知療法的な視点から改善。

 

瀧波ユカリ(たきなみ・ゆかり)
漫画家。1980年北海道札幌市生まれ。2004年、月刊アフタヌーンで四季大賞を受賞しデビュー。エッセイも発表している。

(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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『自分を好きになろう うつな私をごきげんに変えた7つのスイッチ』

岡 映里[著]・瀧波ユカリ[漫画]/KADOKAWA)

双極性障害の診断を受け、休職して2年間治療に専念。その後、長く続く抑うつ状態に向き合った筆者がたどり着いた、「行動」による回復の軌跡をたどるエッセイ。片付け、おしゃれ、筋トレなど、うつな思考回路から解放されるためにトライすべきことがわかる一冊です。

この記事は書籍『自分を好きになろう うつな私をごきげんに変えた7つのスイッチ』からの抜粋です
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