血液サラサラ! 緑茶のちょこちょこ飲みで「ケルセチン」のパワーを体に取り込もう

トクホ飲料やサプリメントなどで目にすることが増えているケルセチンという成分をご存知でしょうか? 実は緑茶にもケルセチンが含まれていることが近年の研究により分かっています。そこで、静岡県立大学 茶学総合研究センター長の中村順行先生に、ケルセチンの健康効果についてお伺いしました。

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緑茶のちょこちょこ飲みで、ケルセチンの健康パワーを取り込もう

ケルセチンは、野菜や果物などに含まれるポリフェノールの一種で、糖と結合した配糖体という形で存在しています。ケルセチンには、血液の流れを改善する働きがあり、動脈硬化や高血圧などの予防、血糖値の低下、アレルギーの緩和などに効果が高いとされており、近年、注目を集めています。

「お茶の健康成分というと、カテキンが大変よく知られています。ケルセチンは、実はカテキンと同じポリフェノールの一種。しかし、その機能性は異なり、カテキンが抗炎症作用や抗腫瘍活性などに優れているのに対し、ケルセチンは血管を保護して血液をサラサラにする働きを持ちます。ケルセチンが豊富といわれる玉ねぎに比べ、緑茶の場合、一回で摂取できる量は少なめですが、食間や食後、お茶の時間など、ちょこちょこと飲むことで、体にいい効果を期待できます」。

体を整えるのに役立つ機能性が豊富なケルセチン。さっそくその健康パワーを確認してみましょう。

 

【生活習慣病予防にうれしい、ケルセチンの健康パワーに期待】

1.血液をサラサラにします
ケルセチンには、血液中の抗酸化力を高める作用があります。そのため、血流を改善したり、血管をしなやかにする効果があります。

2.動脈硬化の予防に
大動脈壁へのコレステロールの蓄積を抑制して、酸化ストレスを軽減する作用があります。動脈硬化の予防に期待されます。

3.コレステロールを下げます
ケルセチンの摂取量が多くなるほど、血中総コレステロール、悪玉のLDLコレステロールが低くなることが分かっています。

 

次の記事:「緑茶の「そうふう」「さえみどり」はケルセチンが豊富!/緑茶の「ケルセチン」パワーに注目(2)」はこちら。

  

 

<教えてくれた人>
中村順行(なかむら・よりゆき)先生

静岡県立大学食品栄養環境科学研究院・食品栄養科学部特任教授、食品栄養環境科学研究院附属茶学総合研究センター長。

この記事は『毎日が発見』2017年9月号に掲載の情報です。

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