緑茶におけるケルセチン含有量は、品種によって異なります。食料・農業・農村に関する研究開発を行う農研機構によると、すでに品種として登録されている緑茶品種のケルセチン含有量を調査したところ、「そうふう」「さえみどり」は、「やぶきた」に比べて約2.5倍ものケルセチン配糖体を含んでいることが分かりました。
「そうふう」は香りの豊かさが、「さえみどり」はうま味が特徴的なお茶です。気分に応じて品種にこだわって選んでみるのもおすすめです。毎日、少しずつ飲むことで緑茶の健康成分を摂り込み、体の中から整えましょう。
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【ケルセチンはポリフェノールの一種です】
ケルセチンは、玉ねぎや緑茶をはじめさまざまな食材に糖が付いた形(配糖体)で含まれるポリフェノールの一種です。緑茶の場合、芯芽や茎よりも熟した葉に多く含まれるため、芽茶(芽や葉の先端などを集めた茶)や茎茶では少なくなります。
●ケルセチンを多く含む食品
・玉ねぎ
・ブロッコリー
・りんご
・かんきつ類
・緑茶・そば
・赤ワインなど
【ケルセチンが特に多い茶品種は「そうふう」「さえみどり」】
既存の緑茶のうち、「そうふう」と「さえみどり」という2品種にケルセチン配糖体が多いことが分かっています。これらの品種のケルセチン含有量は玉ねぎの1/5程度ですが、緑茶は日に何杯も飲むことができ、主要な摂取源となり得ます。
出典:農研機構「育成登録品種(『やぶきた』を除く)におけるケルセチン含有量」
<教えてくれた人>
中村順行(なかむら・よりゆき)先生
静岡県立大学食品栄養環境科学研究院・食品栄養科学部特任教授、食品栄養環境科学研究院附属茶学総合研究センター長。
中村順行(なかむら・よりゆき)先生
静岡県立大学食品栄養環境科学研究院・食品栄養科学部特任教授、食品栄養環境科学研究院附属茶学総合研究センター長。