毎年のように続く大型自然災害。「自分は大丈夫!」と思っていると、いざとなった時に手遅れになる恐れも。有事の際に役に立つ知識は身についていますか?
自衛官が常に持ち歩いているのは...?
今年9月に放送された「世界一受けたい授業」(日本テレビ系)に、防衛省・陸上幕僚監部の林田賢明さんが登場。"危機管理のプロ"である自衛隊員が実際に行う、防災対策の裏技を紹介してくれました。
番組では、「自衛官が災害時に備え、普段から持ち歩いている日用品は?」というクイズを出題。この問題の答えは「手ぬぐい」でした。手ぬぐいは口を覆って煙などを避けるマスク代わりになるだけでなく、ハンカチよりも長さがあるためギュッと縛ることで傷口を止血することもできます。
さらに骨折時にも大活躍。両端を縛って輪っかをつくれば、骨折した腕を支える三角巾に大変身します。また手ぬぐいは少しの力で破くことができるので、細く裂けばヒモ代わりに。裂いたヒモを固く結んでいけば"より長いヒモ"としても活用可能です。
これらの活用法を見た視聴者からは、「手ぬぐい愛好家の私としては嬉しい情報。手ぬぐいはかさばらなくて軽くて、すぐに乾くし縛れる。これからは仕事用バッグにも入れておこう」「防災グッズ見直し! 新しい非常食に入れ替えました。あと、自衛官の方々が手ぬぐいを持ってるとの情報をゲットしたのでポーチにイン!」といった声が上がっていました。
自衛官が伝授するお役立ち情報!
現在「自衛官募集ホームページ」内にある「LIFEHACKチャンネル」では、様々なお役立ち情報を公開中。全編動画で構成された「正しい土のうの作り方」や「正しいかまくらの作り方」など、災害や事故に見舞われた場合に役立つ知識を学ぶことができます。
その中でも人気なのが、「家にあるものをランプにする方法」。ツナ缶に穴をあけて綿紐を入れてランプにするのは有名ですが、"バター"でも代用可能なのだとか。バターをランプにする方法は、角切りにしたバターの中心に爪楊枝で穴を開けて綿紐を入れるだけ。軽くつまんで穴を塞いだら"バターランプ"の完成です。このランプはバター100gで4時間ほど持続するそう。
さらに人気なのが「初期消化の基礎知識」という動画。火の手は様々な方法で上がりますが、コンセントから出火する「電気火災」と、料理中などに発生する「油火災」に水をかけるのは絶対にNGです。「電気火災」は感電のリスクが高まるので水をかけず、主電源を切るようにしましょう。「油火災」の場合は、水をかけると爆発する可能性が。油から火が上がったら、消化器や砂で対処する必要があります。
また、寒くなってきた時期に使えるのが「寒さから自衛する方法」。防寒するために必要なのは、100円ショップなどで売っている「ビニールカッパ」のみ。その方法はカッパを"服の下"に着て、その上からまた服を着るだけ。その効果は、動画内で「動くとすぐ暑くなるので、ご注意ください!」と呼びかけるほどのようです。
備えあれば憂いなし。「あの時に準備していれば...」と後悔する前にキチンと備えておきましょう。
文/藤江由美