日に日に秋の風が吹き、本格的な衣替えの季節になりました。クローゼットにぎっしり詰まった洋服を見てつい億劫になりがちですが、使いやすいクローゼット作りに挑戦してみませんか。上手に収納している達人の実例も参考にしながら、あふれる洋服のしまい方を整理・収納コンサルタントの大熊 千賀さんに教えてもらいました。
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着ない服を整理してから「季節」で分けましょう
「衣類収納のポイントは分類です」と、大熊さん。いま着ているものかどうかを考えて服を整理し、残った服を現在着る服、季節外の服、合い服の三つに分けると分かりやすいそう。
「いま着る服と合い服は取りやすい場所に。季節外の服は出し入れしないので、奥や袋棚など少し手が届きにくいところでも大丈夫。長さ別や色別に並べるなど、自分なりのルールでしまい方を工夫すると一段と使いやすくなります」。
半年前に自宅をリフォームした大黒直子さんは、衣類をクローゼットに収まる量に厳選したあと、定位置をしっかり考えたそうです。下に置いたローチェストにかからないように、つるす服は丈別に。畳む服は季節やアイテム別に分け、厚手のセーターやつるしにくい服、バッグは枕棚にと、スペースをくまなく活用。収納グッズではなく箱や紙袋を使うあたりもムダがありません。
「紙製は軽いのがいいところ。高い場所でも取り出しやすいんですよ」
簡単収納の達人!
大黒直子さん
夫と長男の3人暮らし。リフォームでウォークスルークローゼットにしたのを機に衣類を整理。
【ポイント1】
手持ち服は全て1箇所に収納
服は全てウォークスルークローゼットに。左からコート、薄手服、厚手服と服の長さや厚みでスペース分けし、すぐ探せるようにしています。
【ポイント2】
引き出しは事務用ラベルで見やすく
畳む服は種類別に分けてチェストに。事務用ラベルにアイテム名を書いて貼っておけば、どこに何を入れたか忘れることもありません。
【ポイント3】
バッグやセーターは箱や袋に
空き箱や紙袋も収納グッズとして大活用。軽くて取り出しやすいので、上にあってもラクに取り出せます。箱にももちろんラベルを。
◎大熊さんからのアドバイス
眠っている服は試着すると発見が!
高価な服や思い出の服、形見の服など活用できていない服も実はまだ多い、と話す大黒さんに、大熊さんは「試着をしてみて」とアドバイス。「迷ったら外に着ていけるかどうかで判断しましょう。実際に着てみれば、サイズが合わない、流行遅れなど客観的に見られますし、サイズ直しをすればまた着られるものも出てきますよ」
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取材・文/佐藤由香、堀井明日香 撮影/三佐和隆士