整理収納に目覚め、収納用品を山ほど買い込み、家中をきれいに片付けたけれど、家事がラクになったかというと、そうでもない。そんな体験、身に覚えはありませんか?
整理整頓には、「ものを減らす」だけでなく、「手間を減らす」工夫をすることが大切です。
本書『大人のラク家事』で50代からの片づけ&整理整頓の工夫を学び、家事をラクにしてゆとりある暮らしを楽しみましょう! 今回は6回目です。
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前の記事「2年間着ていない服をこの先も着るだろうか?/大人のラク家事(5)」はこちら。
服の使用頻度を数値化すれば、着る服、着ない服が客観的に把握できるので、処分しやすくなります。また、自分のライフスタイルに合った服の必要量や、クローゼットに無理なく収納できる量を数値化することで、必要以上に服を持たない快適な暮らしの目安にもなります。
服を整理するときの【Step1】【Step2】はこちら。
【Step3】服の数の上限を決める
●上限の数は、収納する場所や、自分のライフスタイルに応じて決める。
〈例〉
・パンツ 3本
・スカート 3枚
・ブラウス 5枚
・セーター 3枚
・カーディガン 2枚
・スーツ 2着
・コート 2枚
・ジーンズ 2枚
・T シャツ 5 枚
・冠婚葬祭用スーツ 1着
・ストール類 5 本
【Step4】服の数の上限を決める
●今週着た服、今月着た服(A)を、上限を目安に減らす
スカートの上限は3枚。Aのスカートが5枚の場合は、クローゼットに入り切らないため、2枚の処分を考える。Aのスカートが2枚なら、1枚新しいものをプラスしてもよい。
◎クローゼットの中がお気に入りの服だけになると......
・洋服選び、管理がしやすくなる。
・枚数が少ないと着る回数が多くなり、傷むペースも速いので、買い替えのペースが速くなる。
・新しいファッションが取り入れやすく、新鮮な気持ちで過ごせる。
着慣れた服と新しい服は半々程度が、大人のグッドバランス
毎日着る服は、自分のライフスタイルに合ったお気に入りであること。そして、管理しやすい枚数であることが理想です。そこで、Step3では、自分のライフスタイルとクローゼットのスペースに合わせて、必要な服の上限を決めてしまいます。
上限の決め方は、1年分でも、春夏と秋冬シーズンに分けて設定してもいいと思います。 シャツ、セーターなど、アイテム別に上限を設定したら、そこに、「着ている服」のお気に入りだけを、よく着る順に決めて入れていくのが、Step4です。
これまでよく着ていたシャツは2枚。でも、自分のライフスタイルを考えたら、洗い替えも含めて5枚は必要と考えるなら、上限を5枚まで増やしてお気に入りを徐々に買い足していけばいいのです。逆に、コートは4枚あるけれど、収納スペースを考えたら2枚が限度なら、お気に入りの2枚を厳選。もう一度4枚必要かどうか考えましょう。
クローゼットに入り切らなかったの服は、ダンボールなどに一時保管しておき、1シーズン終わっても着なければ処分します。次シーズンからは、クローゼットに入っている服が傷んだら処分。お気に入りの1枚が見つかったら出番が少ない服を1枚処分し、シーズンの終わりにはアイテムごとに上限枚数を見直します。
この方法でクローゼットを改造していくと、枚数管理がしっかりできるため、自分に必要な服がわかってきます。また、着る回数が増えることで買い替えのペースも速くなり、流行のスタイルが取り入れやすくなるのもメリット。
若いころの服を無理して着続けていると、サビついた印象を与えてしまうもの。自分らしさを表現できる着慣れた服と、おしゃれを楽しめる新しい服が半々程度にあるのが、大人のクローゼットのグッドバランスだと思います。
次の記事「収納ボックスを処分し、一年分の服を一カ所にしまう/大人のラク家事(7)」はこちら。
撮影/原田 崇、原田圭介
ブログ「Rinのシンプルライフ」主宰。整理収納アドバイザー1級。居宅介護支援専門員。片づけ・DIY・北欧インテリアが大好きで、シンプルライフを心がけている。最終目標である「軽やかで自由な老後」を迎えるために、快適な生活に役立つ整理収納法を探っている。
(Rin/KADOKAWA)
発売後、たちまち重版! 大人のためのラク家事のノウハウを一挙公開します。片付けや整理整頓は、それが最終目的ではなく、家事をラクにすること&リフレッシュするための自分時間を持つための手段です。そこで「ものを減らす」だけではなく、「手間を減らす」工夫を徹底的に考えました。すると、これまで「当たり前」だと思い込んでいた習慣ですらやめることができ、ゆとりができました。人気ブロガーRinさんがこれまで実践してきた「ラク家事」をまとめた1冊。