デジカメの心臓部では、光が電子信号に変換される/すごい技術

pixta_35054978_S.jpg私たちは毎日身のまわりの「便利なモノ」のおかげで快適に暮らしています。でもそれらがどういう仕組みなのか、よく知らないままにお付き合いしていませんか?

身近なモノに秘められた"感動もの"の技術を、書籍『身のまわりのすごい技術大百科』がわかりやすく解説します!

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●デジカメ

日々進化するデジカメ。その心臓部にあたるものが撮像素子である。現在、その主役はCCDからCMOSに移行している。

デジカメとはデジタルスチルカメラの略称で、映像をメモリーカードに記録するカメラである。写した画像をすぐにモニターでチェックでき、パソコンに移せばプロのような加工も可能、いらない画像は消去できる。こうした特徴が、従来のフィルムカメラを圧倒したデジカメ人気の理由である。

デジカメの主要構成はレンズ、撮像素子(さつぞうそし)、メモリーカード、およびそれらを制御するシステムLSIである。そのなかで、従来のカメラのフィルムに相当するのが、レンズにより結像された画像を電気信号に変換する撮像素子だ。この素子のおかげで、光の情報が電気情報として扱えるようになる。

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撮像素子は細かい格子に区切られ、その1区画を画素と呼ぶ。同じ大きさの撮像素子ならば、画素数が多いほど解像度は向上する。画素の受光部はカラーフィルター光センサーが受け持つ。カラーフィルターは光を三原色に分解する。光センサーはフォトダイオードでできていて、光を電子に変換する。この電子を電気信号に変えてメモリーに送るのである。

電気信号への変換法の違いによって、撮像素子は大きく2種に分けられる。CCD型CMOS型である。この違いを、画素が整然と並んだ机に見立て、その机に当たる光の量(すなわち電子の量)をかたわらに座る測定係が報告する様子に例えて解説しよう。

CCD型は、各画素の測定係が席順に起立し、整然と列を作って光の量を報告する。整然としているので誤りが少ないが、そのぶん時間を要してしまう。この様子はしばしば「バケツリレーで電荷を送る」と表現される。

一方のCMOS型は、各画素の測定係が持ち場の机で呼び出しに応じて光の量を報告する。列を作る動作が不要なため読み出しは速いが、報告の際に誤りが発生する可能性がある。

デジカメの普及初期にはCCD型が主流だったが、現在では構造の単純なCMOS型が主流。生産数において9割以上をCMOS型が占めている。

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涌井良幸(わくい・よしゆき)

1950年、東京都生まれ。東京教育大学(現・筑波大学)数学科を卒業後、千葉県立高等学校の教職に就く。教職退職後の現在は著作活動に専念している。貞美の実兄。


涌井貞美(わくいさだみ)

1952年、東京都生まれ。東京大学理学系研究科修士課程修了後、富士通に就職。その後、神奈川県立高等学校教員を経て、サイエンスライターとして独立。現在は書籍や雑誌の執筆を中心に活動している。良幸の実弟。


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『身のまわりのすごい技術大百科』

(涌井良幸・涌井貞美/KADOKAWA)

身近なモノに秘められた“感動もの”の技術、一挙解説! 身近な文具から、便利すぎるハイテク機器まで…あれもこれも、すべて「科学技術」の結晶なのです。日ごろよく使う「モノ」の“すごい技術”を図解でわかりやすく解説します。

この記事は書籍『身のまわりのすごい技術大百科』からの抜粋です

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