「最近の若者は、職場の飲みに誘ってもプライベートを優先して断る」と言われて久しい昨今。上司たちの中には、断られるのを恐れて「部下を飲みに誘えない」という人が増えているようです。
「部下の誘い方」は現代に生きる上司の悩み?
8月7日に放送された「5時に夢中!」(TOKYO MX)では、「死ぬこと以外かすり傷」がモットーの天才ポジティブ編集者・箕輪厚介さんが登場。独自の"ポジティブ観"を存分に発揮し、番組に届いたネガティブな相談に次々と答えていきました。
箕輪さんが思わず苦笑いを見せたのが、40代の男性会社員から寄せられたお便りの内容。会社の部下たちを飲みに誘いたいけれど「断られるのが怖い」という男性は、"断られても傷つかない"誘い方がないかと相談しています。
なかなかネガティブな相談に対し、箕輪さんは「断られて傷つくみたいな考えをまず消した方が良いですよね。考えすぎ!」と回答。「誘って断られてもいいじゃん」と続け、変にとり繕わず誘う方法をプッシュしました。ストレートな回答内容に視聴者からは賞賛の声が上がっていますが、ネット上には「それができたら苦労はしないわ」とツッコミを入れる人もチラホラ。
事前に作戦を立てて飲みに誘うタイプの上司からは、「部下にも予定があることを考えて、いきなり当日の飲みに誘わないのが大切。『〇日に飲みに行かないか?』くらいのトーンで誘うと反応が良かった」「最初の飲みでは部下を"お客様"くらいの感じで丁重に扱うのがポイント。悪いイメージがつくと、それ以降誘っても断られる」などタメになる体験談が紹介されました。
また、部下ポジションの人からも「仕事中に褒められなかった部分を飲みの場で褒めてもらえると、めちゃくちゃ嬉しい!」「上司や教育担当の先輩が若いころに"やらかした"失敗を教えてもらって、飲みの場が好きになった記憶がある」といった声が上がっています。
先輩・上司との飲みニケーションを望んでいる若手社員は多数
上司ではなく、部下の目線になって「飲みの場」について考えてみましょう。「サッポロビール」の公式サイトでは以前、「社会人1~3年目の若手社会人」を対象として飲みニケーションに関するアンケートを実施しました。
「先輩・上司とお酒を飲みに行きたいと思いますか?」という質問に対して80パーセント以上が好意的な回答を見せていますが、不安に感じている部分も多いよう。4割以上の若手が「お酒の注ぎ方などのマナーを指摘されないか心配」と答えています。さらに「飲み代での出費が怖い」「場を盛り上げるためのムチャ振りをさせられそう」「話すネタがない」など様々な声が上がっており、人それぞれの不安が存在するようです。
楽しみにしている要素では、「自分の知らない店を教えてもらえる」という答えが最も多い結果に。他にも「人脈を広げられる」「仕事や人生の相談ができる」といった様々な回答が見られ、大多数が先輩・上司と飲みに行きたいと期待している様子が伺えました。
日本の職場に代々伝わってきた「飲みニケーション」は、今後どのような形で受け継がれていくのでしょうか。
文/藤江由美