高額療養費制度は必ず使う
高齢になるほど医療が必要になる機会が増え、家計の負担になりますが、医療費に関しては窓口で支払う医療費が1カ月で上限額を超えた場合、その超過分を支給する「高額療養費制度」があります。上限額は年齢や所得に応じて大きく変わり、70歳以上75歳未満で「一般的な所得」の場合は、外来で18000円を超える金額は払い戻されます。
年金受け取り口座の優遇を受ける
公的年金の受給を始めると、指定の振込口座を決める必要がありますが、「年金受け取りでお得なサービスを提供する金融機関はたくさんあります」と、風呂内さん。具体的には、預金金利の優遇、ATM手数料無料、振込手数料無料、銀行独自の優遇ステージアップなど。ネット銀行や地方銀行が手厚い優遇を用意しています。
iDeCoを使って節税する
私的年金の制度の一つである「iDeCo(個人型確定拠出年金)」。「運用益が非課税になるだけでなく、加入者が拠出した掛け金は全額が所得控除の対象に。大人世代以降はリスクのある株式型の投資信託ではなく、低リスクとされる債券型や元金確保の定期預金を選ぶだけで所得税などを節税できます」。加入は64歳まで。銀行や証券会社で申し込めます。
自宅の空いたスペースを貸し出す
自宅にある空きスペース。そのままではお金になりませんが、貸したい人と借りたい人をマッチングするサービスに登録すると、ちょっとした収入になります。「空いた駐車場を貸す『akippa(あきっぱ)』、『NOKISAKI(のきさき)』など、インターネットではユニークなサービスがあります」
光熱費は国のサイトを見て節約する
「資源エネルギー庁の『省エネポータルサイト』では、家電別に無理のない省エネ・節約方法を紹介しているので、とても参考になります。また、環境省のサイト『しんきゅうさん』では、省エネ家電の電気代の違いを比較することができ、買い替え前に見るのをおすすめします」
「省エネポータルサイト」では「エアコンの暖房を1℃下げるとひと冬で1650円得」など具体的なノウハウを解説。
「しんきゅうさん」では、新旧家電の省エネ比較が可能。例えば蛍光灯をLEDにすると消費電力量は約6割になる。
不要なブランド品は高く売る
「大人世代以降の家庭には、まだ使えるブランド品やきものなど、価値のあるものがたくさん眠っているのでは? これらは捨てるのではなくフリマサイトなどに出品したり、買い取りサービスを利用しましょう。バッグを貸して収入になる『ラクサス』というネットサービスもあります」