料理研究家で国際中医師・国際中医薬膳師の石澤清美(いしざわ・きよみ)さんに、「夏から秋の症状に効くスープ」について教えてもらいました。
【前回】夏の疲れを癒してくれる! 家で作れる「究極の秋の薬膳スープ」レシピ
胃腸を整える
ほろほろかぼちゃのスープ
1人分211kcal/塩分1.4g
材料(2人分)
かぼちゃ...300g
玉ねぎ...1/2個(100g)
(A)水...100ml
(A)コンソメ顆粒...小さじ1/2
(A)塩...小さじ1/3
牛乳...200ml
プレーンヨーグルト...大さじ2
むき甘栗...3粒
好みでナツメグ...少々
作り方
(1)かぼちゃはラップに包んで600Wの電子レンジに40秒ほどかけて切りやすくし、2cm角に切る。玉ねぎはみじん切りにする。
(2)鍋に(1)と(A)を入れて火にかけ、煮立ったらふたをし、弱火で6分ほど蒸し煮にする。かぼちゃがほろりとするほど柔らかくなったら火を止める。
(3)フォークでかぼちゃを崩し、牛乳を注いで、煮立てないように温め、器に盛る。
かぼちゃ、ヨーグルト
かぼちゃとヨーグルトはともに消化を整え、食欲を引き出し、健康な排便を促す働きをします。ヨーグルトは潤いを生み、腸の滑りをよくするので、体内が乾燥しているときにおすすめですし、かぼちゃは優しくおなかを温めてくれます。
元気がでる
ブロッコリーと鮭のアクアパッツァ風スープ
1人分273kcal/塩分1.3g
材料(2人分)
生鮭...2切れ
ブロッコリー...1/2株(150g)
玉ねぎ...1/2個(100g)
にんにく...1片
オリーブ油...大さじ2
(A)水...250ml
(A)白ワイン...大さじ3
(A)コンソメ顆粒...小さじ1/2
(A)塩...小さじ1/4
(A)こしょう...少々
作り方
(1)鮭は一口大に切って軽く塩、こしょう(分量外)を振る。
(2)玉ねぎとにんにくはみじん切りにし、ブロッコリーは小房に分ける。
(3)鍋にオリーブ油の半量を熱し、(1)の表面を焼きつけて一度取り出し、残りの油を足して玉ねぎとにんにくを炒める。
(4)しんなりしたら鮭とブロッコリーを加え、(A)を注ぐ。煮立ったらふたをして6分煮る。
鮭、ブロッコリー
ブロッコリーは花が開く力を持つ小さな蕾の集まりで、強壮野菜の一つ。鮭は温め、血を補い、冷えで滞りがちな気血を巡らせる働きをします。補うこと、巡らせること、両方に秀でた組み合わせで、疲労回復、元気の補充に効果があります。
元気が出る
さば缶スープ
1人分213kcal/塩分1.5g
材料(2人分)
さば水煮缶...大1缶(固形量180g)
子大豆もやし(または大豆もやし)...1袋(200g)
(A)水...250ml
(A)酒...大さじ1
(A)みそ...大さじ1/2
(A)おろししょうが...小さじ1
(A)こしょう...少々
作り方
(1)鍋に子大豆もやしを広げ、さば缶を缶汁ごとのせて粗く混ぜて、(A)を注ぐ。
(2)中火にかけ、煮立ったらふたをして弱火にし、5分煮る。
さば缶、もやし
骨皮も丸ごと食べることができる青魚の水煮缶は体の根本を支えてくれます。温めながら気血を補うことで、栄養を体の隅々まで届け、皮膚の乾燥や末端の冷えの解消に役立ちます。大豆もやしは水の流れをスムーズにし、気血の流れを助けます。芽吹く力を持つもやしは、元気をサポートします。
潤いを補う
梨のアーモンドミルクスープ
1人分55kcal/塩分1.4g
材料(2人分)
梨...1/2個
無糖アーモンドミルク...300ml
(A)コンソメ顆粒...小さじ1/2
(A)塩...小さじ1/4
(A)こしょう...少々
作り方
(1)梨は薄切りにして器に盛る。
(2)鍋にアーモンドミルクを入れて(A)で調味し、ひと煮立ちさせて(1)に注ぐ。
梨、アーモンドミルク
梨は、乾燥しがちな秋口に、体に潤いを生む助けになります。口の中の乾きから皮膚の乾きまで、各所に潤いを届けます。アーモンドは体の中へ潤いを届け、乾いてそわそわ、イライラしたり、空咳が止まらないようなときにはしっとりと落ち着かせてくれます。
潤いを補う
さつまいものごま豆乳ポタージュ
1人分297kcal/塩分1.1g
材料(2人分)
さつまいも...200g
玉ねぎ...1/4個(50g)
白練りごま...大さじ2
(A)水...100ml
(A)コンソメ顆粒...小さじ1/2
(A)塩...小さじ1/4
(A)こしょう...少々
豆乳...250ml
作り方
(1)さつまいもはきれいに洗って皮ごと2cm厚さの半月切りにし、さっと水にくぐらせて鍋に入れる。
(2)玉ねぎはすりおろして(1)に加え、(A)を注いで火にかける。煮立ったらふたをして弱火にし、さつまいもが柔らかくなるまで7分ほど蒸し煮にして、火を止める。
(3)ふたを取ってさつまいもをフォークなどで細かく崩し、練りごまを加えて混ぜる。豆乳を注いで滑らかにのばし、熱くし過ぎないように軽く温める。
※さつまいもの代わりにじゃがいも、里いもでもOK。好みで黒こしょうを振っても。
豆乳、練りごま
豆乳は体内の乾きを潤し、疲労回復に。ごまも体を潤す働きがありますが、特に腸と皮膚に働きかけます。夏の疲れで体内が乾燥し、便秘がちな方におすすめ。
撮影/原 務 スタイリング/渡会順子 エネルギー計算/スタジオ食