66平米マンションで3人暮らし、モノが多くてどうすれば.../快適に変える収納レッスン

焦点を合わせるのは、未来よりも「今」

 寝室に服の棚が多すぎて、布団を折らないと敷けないんです。夫の服が多くて。

 多いけど、好きな服だから減らそうとは思わないな。いずれなんとかしなきゃとは思っていますが。

本多 たしかにまりあさんの5倍くらい服がありそう。でも、大事にしているモノは本人が納得しないと手放すには至りません。きちんと収まっているから問題ないとは思いますが、のびのび寝たいのであれば服の場所はここではないのかも。隣に空き部屋があるんですよね。今寝室にある4つの服の棚がそちらに行けば、寝室が広く使えますよ。

 ここに引っ越してくるとき、そうしようとも考えました。でもいずれ子どもの部屋になるときに困るだろうなと思って、寝室に収めたんです。

本多 子どもが部屋を使うようになるまで、早くても5年くらいありますよね。それだけあると、人の価値観はガラッと変わる可能性があります。隆俊さんの興味が服からほかへ移っているかもしれないし、子ども優先と考えた結果、服の価値が下がるかもしれない。減らして寝室に戻せるかもしれないんです。未来は未来でどうにかするものですから、今は今したいことを優先させたほうがよさそう。毎日の快適な睡眠は、生活のなかでもとても大事なことだと思います。

夫妻 本当にそうだね。検討してみよう。

本多 モノは同じところに置いておくと、その状態で固定されてしまいがちです。服の場所を動かすだけで、「これはどれだけ必要かな」と見直す機会にもなりますよ。

写真:林ひろし イラスト:ヨシイアコ

【次回】コットン、なぜここに? ストレスフリーな洗面台の配置術/快適に変える収納レッスン

【まとめ読み】「快適に変える収納レッスン」記事リスト

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さまざまな間取りで暮らす5組のお宅を著者がコンサルティング。実践的な整理収納術はあなたの家でもすぐに試せます

 

本多さおり(ほんだ・さおり)
生活重視、ラク優先の整理収納コンサルタント。暮らしをラクに回す工夫に日々想いをめぐらせて、心地よい暮らしを探求している。夫、長男(5歳)、二男(3歳)の4人家族。2019年に中古マンションを購入し、家事がラクで家族みんなが暮らしやすい家を目指してフルリノベーションした。

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『今の暮らしを快適に変える収納レッスン』

(本多さおり/宝島社)

人気整理収納コンサルタント・本多さおりさんが、5軒のお宅をコンサルティングした実際のやりとりを収録。暮らしのお困りごとに対して、具体的なテクニックや考え方を対話形式で紹介しています。詰まっているのは、多くの人にとって参考になる「収納の知恵」。本多さん自身が最近取り入れた収納の工夫や、テクニックや段取りの背景にある哲学もつづられています。

※この記事は『今の暮らしを快適に変える収納レッスン』(本多さおり/宝島社)からの抜粋です。
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