スマートフォンを便利に使いこなせていますか? 大人女性や、大人女性の親の世代では、まだまだ「スマホが苦手」という人も少なくないと思います。そこで今回は、20年にわたって携帯電話業界を取材し続けているジャーナリストの村元正剛さんに、「スマホの電池を長持ちさせる方法」について教えていただきました。
なにこれ?どうするの?
【今月の相談】
Q.スマホの電池を長持ちさせる方法を教えてください
A.正しい充電方法を覚えましょう。省電力のコツも教えます!
スマホの電池は消耗品です。
充電を繰り返すごとに1回の充電で使える時間が短くなっていきます。
また、充電の仕方によって、電池の劣化を早めてしまうこともあります。
電池残量はゼロにすることも100%にすることも好ましくはありません。
およそ20%程度になったら充電を開始し、90%を超えたら終了するのがおすすめです。
ただし、最近は「いたわり充電」など、充電のし過ぎを自動で防ぐ機能を備えた機種もあります。
充電中にスマホを使うことも電池の劣化につながります。
充電中は、なるべくスマホを操作しないように心がけましょう。
もちろん、電話がかかってきたら、充電を中断して応答しても構いません。
他に、暑い場所での充電もなるべく避けましょう。
充電の回数を減らすために、普段から省電力を心がけることも大切。
以下で紹介した方法を試してみてください。
充電するときは、ここに注意!
(1)電池残量がゼロになる前に充電する
電池残量がゼロになると、電池の劣化が早くなります。また、頻繁な充電も劣化を早める原因に。およそ20%程度になったら、充電するように心がけましょう。
(2)充電中はスマホを使わない
スマホを使いながら充電すると、電池に負荷がかかり、電池の劣化につながります。充電中はスマホを操作しないようにしましょう。
(3)充電しっぱなしの状態にはしない
充電のし過ぎも電池の劣化の原因に。充電を終えたら、速やかに充電ケーブルを外しましょう。100%ではなく、80~90%程度までの充電をおすすめします。
《電池残量を確認するには?》
iPhoneは、画面右上から下になぞると電池残量(%)を確認できます。機種によっては「設定」→「バッテリー」→「バッテリー残量(%)」をオンにすると、画面上部に表示できるようになります。Android(※1)は機種によって異なりますが、多くの機種は「設定」→「電池」で確認でき、常に画面上部に表示されるようにも設定できます。
※1 Androidスマートフォンは、シャープ、ソニー、サムスン電子、富士通、京セラなどが製造しています
省電力のコツは?
画面の明るさは自動で調節される設定に
スマホの画面は、自動で適切な明るさに調節される設定になっています。
これをオフにして、好みの明るさに変更することもできます。
変更したままになっていると、画面が無駄に明るくて、電池を余計に消耗している可能性があります。
自動で調節される設定に戻しておきましょう。
【iPhone】
「設定」→「画面表示と明るさ」に進み、「True Tone」(※2)がオン(緑色)になっていることを確認しましょう。
※2 True Tone:周囲の明るさや照明の色などを感知して、画面の明るさや色を自動で調整するiPhoneの機能
【Android】
「設定」→「ディスプレイ」→「明るさの自動調節」に進んで、「明るさの自動調節」がオン(緑色)になっていることを確認しましょう。
画面がついたままになる時間を見直す
スマホの画面は、一定時間操作しないと自動で消える設定になっています。
自動で消えるまでの時間は、自分が使いやすいものを選択できます。
スマホの操作に慣れたら、素早く消える設定に変更することをおすすめします。
【iPhone】
「設定」→「画面表示と明るさ」→「自動ロック」の順にタップして、自動消灯までの時間を選びましょう。節電のためには「30秒」に設定することをおすすめします。
【Android】
「設定」→「ディスプレイ」→「画面消灯(スリープ)」の順にタップして、自動消灯までの時間を選びましょう。節電のためには「15秒」または「30秒」がおすすめ。
電池を長持ちさせるモードに切り替える
iPhoneには、メールの自動受信やアプリ(※3)の自動更新などを停止して、電池を長持ちさせる「低電力モード」があります。
電池残量が少ないが充電ができないといった状況で活用しましょう。
Androidにも電池消費を抑えるモードがあり、「長エネスイッチ」「バッテリーセーバー」など、機種によって名称が異なります。
※3 アプリ:スマホで使える機能のこと。インターネットで入手した新しいアプリを追加することもできる
【iPhone】
「設定」→「バッテリー」の順にタップして、「低電力モード」をオン(緑色)にしましょう。
【Android】
「設定」→「電池」→「長エネスイッチ」に進んで、「今すぐONにする」をタップしましょう。
《それでも持たない場合は......》
電池の持ちが著しく悪いと感じるのなら、電池の交換も検討しましょう。契約している携帯電話会社のお店や電話サポートなどで相談を。費用は機種によって異なりますが、数千円程度かかります。加入している補償サービスによっては、安く交換できる場合もあります。
スマートフォンで悩んだら...「スマホお悩み相談室」の記事を読んでみて!
文/村元正剛 イラスト/サノマキコ