新型コロナウイルスの影響で、外出を控えている人も多いですよね。「家で過ごす時間が増えたいまこそ、断捨離の絶好の機会です」と、やましたひでこさんは言います。それでも、「手放すのがもったいない、という思い」「物がなくなるのことへの不安」「災害などへの危機意識」という「3つの気持ち」が、断捨離のブレーキになっている...とやましたさんは言います。そこで今回は、「災害のために買いだめしなきゃ」という気持ちの解消法について、やましたさんに教えていただきました。
買いだめと備蓄は別のこと。
いざというとき、すぐに取り出して使うために"ため込み"は禁物。
適切な量の備蓄が減災への一歩です。
人は、不足には敏感でも、過剰には気付かない
新型コロナウイルスが蔓延し、備蓄への意識が高まっています。
やましたさんも、この春、あらためて備蓄について考えたそうです。
「災害後の回復期に生活必需品の備蓄があれば、安心して元の暮らしに戻ることができます」でも、備蓄と買いだめは違います。
例えば品薄のトイレットペーパーを求めて何軒もの店を回る前に、自分の家では何ロールをどれくらいの期間で消費するかを把握しておくことが大切です。
分かっていれば、危機意識が高まり過ぎて焦ることがなくなり、過剰な買いだめを防げます。
収納庫にゆとりももてるから、緊急時にすぐに取り出せる上、必要な分はあるという安心感も。
過剰な量をもつことは、かえって安心を遠ざけると意識しましょう。
食料品は賞味期限も把握。
しまい込んだままにせず、使いながら不足分を買い足し、量を一定に保つ"ローリングストック"を。
備蓄品も一目で見渡せるようにしまう
下の写真はやましたさんの備蓄品棚。
1カ所に集めていつでも使えるよう備えています。
●備蓄品は空間の5割を目安に
「何がどこにあるか分からないのは、ないのと一緒」という思いから、それぞれの数を制限。
これ以上詰め込まないと決めている。
●ティッシュペーパーも食料品も消費サイクルを分かっていれば、買いだめしなくて済む
人は、とりあえず買い込むことはしても、とりあえず捨てようとは思わないもの。
「物を引き算するには、トレーニングが必要」とやましたさん。
3カ月なら3カ月と期間を決めて、何をどれくらい使うかを意識的に把握し、買いだめしないように心がけるといい。
食料品も、買って棚にしまって終わり、ではダメ。
ムダなく食べ切り、常に新しいものを準備しましょう。
取材・文/飯田充代 撮影/齋藤ジン イラスト/サノ マキコ