お坊さんは世襲制じゃないの...⁉ お寺やお坊さんを「選べる時代」とは

日本人にとって、最も身近な宗教である仏教ですが「葬祭時のマナーは心もとない...」という人も多いのでは? そこで、仏教関連の著書を数多く執筆する長田幸康さんの著書『これだけは知っておきたい はじめての仏教』から、「お布施の相場」や「墓じまい」また「仏教の歴史」など「これだけは知っておきたい知識」をご紹介します。

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お寺やお坊さんを選べる時代が来る?

お坊さんになるのは、お寺に生まれた人。

そう誤解されていることも多いが、お坊さんへの道はだれにでも開かれている。

ただし、ハードルは高い。

しかるべき師僧のもとで仏門に入り(得度-とくど)、戒(かい)を授かり、本山などで修行をするといったプロセスがある。

仏教系の学校や通信教育など、複数の道はあるにせよ、時間とお金、そして人生を賭ける覚悟が欠かせない。

お寺に生まれれば、後継者になる環境は整いやすいだろう。

お坊さんに世襲が多いのは、妻帯が許されていることによる。

そもそも仏教では僧侶の妻帯は禁じられており、今でも日本以外では非常にまれである。

日本では、浄土真宗を開いた親鸞(しんらん)が妻帯していた上、明治政府が「肉食・妻帯OK」と公式に定めた。

世襲によって菩提寺と檀家の関係は家族ぐるみで代々続き、お寺は地域の葬儀・供養を一手に担う「家業」となった。

しかし、地縁が薄れてしまった近年、お坊さんとの接点がなくなり、「だれに葬儀を頼んでいいのかわからない」という人も増えた。

葬儀に僧侶を派遣するサービスも定着している。

お坊さんの立場からみれば、「ご先祖の菩提寺だから」という理由だけでは選んでもらえなくなりつつある。

檀家制度を自らやめ、多くの人に選んでもらえるお寺を目指す動きもある。

供養を任せたいと思えるお坊さんとの縁を、自分で結べる時代になりつつあるのだ。

【僧侶になるには】

・師僧を見つける

師僧のもとで得度《僧侶として仏教に帰依する誓いをたてる》
・受戒じゅかい戒を授かるする
・剃髪(ていはつ)する(宗派による)

・宗派ごとに決められた修行をする

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【主な僧侶の階級】

大僧正(だいそうじょう)

権大僧正(ごんのだいそうじょう)

中僧正(ちゅうそうじょう)・僧正

権中僧正

少僧正(しょうそうじょう)

権少僧正

大僧都(だいそうず)

権大僧都

中僧都・僧都

権中僧都

少僧都

権少僧都

大律師(だいりっし)

中律師・律師

権律師

※宗派によって違いがあります

【まとめ読み】これだけは知っておいて!「はじめての仏教」記事リスト

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仏教の歴史から日本の寺社仏閣や法要関連の情報をわかりやすく紹介。特に5章の「仏教儀式」はすぐに役立ちます

 

長田幸康(おさだ・ゆきやす)
インドでダライ・ラマ14世に出会って仏教に目覚め、チベット寺院に住み込んで基礎を学ぶ。仏教とチベット文化に造詣が深く、チベットの仏教文化を巡るツアーの現地ガイドも務めた経験もある。ライフワークとして、国内外の信仰の地を訪ねる聖地巡礼を続けている。仏教関連の著書多数

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『これだけは知っておきたい 図解 はじめての仏教』

(長田幸康/KADOKAWA)

現代葬、墓じまい、改葬などの「今」こそ知りたい仏事雑学から、心を落ち着かせる瞑想、座禅、お遍路、御朱引まで、この1冊で「仏教」が丸わかり! 本書には歴史や習わし、教えなど「仏教の基本」を知ることで日常生活や人生を送る上で役立つノウハウが詰まっています。人間関係や私生活のしがらみから解放されて物事の執着が消え、いつの間にか心が軽くなる。今の時代にピッタリの一冊です。

※この記事は、「これだけは知っておきたい 図解 はじめての仏教」(長田幸康/KADOKAWA)からの抜粋です。
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