日本の住まいに「家事の動線」は必要なし!家事が劇的にラクになる最初のひと手間「○○から出す」

暮らしの中の断捨離を提唱するやましたひでこさんは、著書『家事の断捨離』(大和書房)で、家事の常識を断捨離することこそが大切だと言います。モノを減らせば、家事も減る。やました流「家事に追われなくなる秘訣」を連載形式でお届けします。

108-006-058.jpg©️福々ちえ

「動線」より「アクションカウント」

家づくりやインテリアを考えるとき、「家事がスムーズに進む動線を考えた家」が理想とされています。

冷蔵庫から食材を出し、作業台で食材を切って、ガス台で調理して、食器棚から食器をとり、料理を盛りつける――。

一連の作業を「なるべく近くで済ませましょう」というのが動線の考え方。

海外の大きな家ならともかく、日本の家で動線は必要ありません。

空間にゆとりがあったら、動線を考えなくても動きはスムーズです。

空間にゆとりがあるということは、余計なモノがないということ。

必需品だと思い込んでいた家電や家具も、こまごまとしたモノも。

「これホントに必要?」と胸に問いかけてみてください。

かえって、動線を気にするより、空間で動きまわったほうが運動にもなります。

家ではゴロゴロしながらジムに通うより、動きやすい家で家事を済ませたほうがずっと「節約」でしょう。

動線よりも考えなければならないのは、「アクション=手間」です。

人は、手間が多いほど、面倒くさいと感じる生き物。

この手間をなるべく少なくすることを考えましょう。

例えば、キッチンの棚の中にある箱に入った土鍋。

たまにしか使わないから、大事に箱にしまってあるわけです。

久々にこれを使おうというときの「アクション=手間」をカウントしてみましょう。


アクションをカウントしてみたら、箱入りの土鍋は......

1.棚の扉を開ける

2.土鍋の箱を出す。場合によっては、箱の上に別の箱が乗っているので、その箱を取り出すアクションがプラス1

3.箱のフタを開ける

4.土鍋を取り出す

5.土鍋を使う(洗って、拭きとる)

6.土鍋を箱に戻す

7.箱を棚に戻す

8.棚の扉を閉める

「出して・使って・しまう」だけでも8カウント!!


土鍋を使うという1つの目的のために、どれだけの手間がかかっているのかおわかりでしょう。

箱は売るためのパッケージであって、しまうためのものではないのです。

箱は「重ねられる」という長所(短所)があるために、つい幾重にも重ねてしまいます。

普段から使う食器やカトラリーは、特にアクションカウントを意識したいものです。

引き出しを開けたら、すべて俯瞰できるようにすること。

そして、ワンタッチで取り出せること。

モノを絞り込めば、それが可能になります。

最初の「ひと手間」で後々までラク

「アクション=手間」が多いほど人は面倒に感じるものですが、さらに、そのアクションが先送りされると、よりいっそう面倒に感じるのです。

同じ「ひと手間」をかけるなら、最初に「ひと手間」かけておきましょう。

「入口の関所」ですべて改めるべし、と言いましょうか。

例えば、買うときについてきた袋や箱は、ただちに処分しましょう。

先ほどの土鍋もそうです。

大袋に入った、1回ごとに小分けされたダシ。

これも、中の小袋を取り出して保管しておけば、使うときのアクションが1つ減ります。

ストックをしまうときのルール

私は、ペットボトルのラベルもはがして冷蔵庫に入れます。

ラベルは色がうるさいですからね。

ラベルがないと、ペットボトルの中身がわからなくなってしまうという人もいるでしょう。

そもそも、中身がわからなくなるほど冷蔵庫にモノを詰め込んでおかないことが鉄則。

ペットボトルを捨てる際、ラベルをはがすことになるのだから、最初にはがしておくのです。

トイレットペーパーもそう。

つい買ってきた袋のまま、ポンと棚や床に置きがちですが、ここで「ひと手間」。

1つひとつ中身を取り出しておけば、床置きしなくなるでしょうし、使うときにも便利です。

ハサミで取り出します

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いつもの場所へ収めて......

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すぐに使えます

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買ってきた洋服のタグをつけたまま、クローゼットにつり下げている人もいます。

クリーニングから戻ってきたときの透明フィルムをつけたままの人も。

「着るときに取り外すから」という理由でしょうが、朝忙しいときは「着るだけ」にしたいですよね。

クリーニングの透明フィルムは早く外さないと湿気がこもる要因にもなります。

イラスト/福々ちえ 撮影/金子睦

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108-H1-kazinodanshari.jpg4章にわたって、夜、朝、週末とシーンに合わせたあらゆる家事を軽くする断捨離メソッドが学べます

 

やましたひでこ

東京都出身。早稲田大学文学部卒。学生時代に出逢ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を日常生活の「片づけ」に落とし込み、自己探訪メソッドを構築。初著作『新・片づけ術 断捨離』(マガジンハウス)を刊行以来、著作・監修を含めた多数の「断捨離」関連書籍がアジア、ヨーロッパ諸国でも刊行されている。

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『モノが減ると、家事も減る 家事の断捨離』

(やましたひでこ/大和書房)

「いつかやろうと家事を先延ばしにする」「どうしても部屋が片づかない」あなたに届けたい、「朝・夜・週末」のあらゆる家事の悩みを解決してくれる「断捨離」のメソッド。思い込みを捨てて手間を減らせば、家事はもっと楽しくなります。

※この記事は『モノが減ると、家事も減る 家事の断捨離』(やましたひでこ/大和書房)からの抜粋です。

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