果汁に果皮に種まで!冬至の「生玉ゆず」丸ごと活用術

12月22日(日)は冬至。ゆず湯に入って体を温めるのが江戸時代からの習わしですが、オススメの入浴方法は、半分にカットしたゆずをお湯の中に入れた状態で固く搾る方法。ユズノンなどの香気成分が揮発し、リラックス効果が高まります。また、食事に積極的に取り入れれば、健康維持につながります。今回は、大分大学理工学部教授の石川雄一先生に、ゆずの丸ごと活用術を教えていただきました。

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ゆずの栄養と効能

果皮

●オーラプテン
●フラボノイド
アレルギー性炎症を低減するオーラプテンや、抗酸化力を持つポリフェノールの一種であるフラボノイドが豊富に含まれます。

果汁

●ビタミンC
●クエン酸
体内で活性酸素を分解するビタミンCは、体の中で作り出すことができないので食事での摂取が必須。またクエン酸は糖や脂肪を代謝してエネルギーを生み出します。ミネラルの吸収を高める効果もありますよ。

種子とその周辺

●ペクチン
ペクチンはあらゆる植物に含まれる天然の多糖類。コレステロール抑制や便秘予防、肌にハリや潤いを与える効果があります。

食事や美容に丸ごと使える栄養満点な「ゆず」を楽しみましょう

「近年の研究で、ゆずの皮と果汁には、脂肪肝という肝臓に脂肪がたまる状態を予防する効果が発見されています。いまや日本人の3人に1人が脂肪肝といわれています。積極的にゆずを食事に取り入れてほしいですね」とは、大分大学理工学部教授の石川雄一先生。

ゆずを余すことなく使える、具体的なレシピを見ていきましょう。

ゆずジャム

果汁に果皮に種まで!冬至の「生玉ゆず」丸ごと活用術 1912p006_02.jpg材料(作りやすい分量)

ゆずの皮...500g(約4個分)
砂糖...200g
水...100ml

作り方

①ゆず表面の皮を包丁で薄く剥ぎ取り、5mm角に着る。
②実は半分に切って手で搾り、種を取る。
③カットした皮と砂糖と水を鍋に入れて混ぜ、焦げないように煮込む。
④とろみが出たら完成。

ゆずこしょう

果汁に果皮に種まで!冬至の「生玉ゆず」丸ごと活用術 1912p006_03.jpg材料(作りやすい分量)

ゆずの外皮...100g
唐辛子...100g
塩...30g

作り方

①ゆずの外皮をミキサーまたは包丁で約2mm角に切る。
②細かく切ったゆずの外皮に塩と唐辛子を混ぜる。

ゆずはちみつ

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材料(作りやすい分量)

ゆずの果汁...100ml
はちみつ...150g

作り方

①ゆずの果汁とはちみつを鍋に入れて煮立て、混ぜながら煮込む。
②甘さを確認し、足りないようであればはちみつを追加し煮込む。

ゆずローション

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材料(作りやすい分量)

ゆずの種...4個分
焼酎(種類問わず)...150ml

作り方

①ビンにぬめりが残ったゆずの種と焼酎を入れる。
②2日に1回かき混ぜる。
③1週間たてば完成。

構成・取材・文/荒井さやか 撮影/吉澤広哉

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大分大学理工学部教授
石川雄一(いしかわ・ゆういち)先生

同大学でCOC+(地<知>の拠点大学による地方創生推進事業)推進担当。地元の生産者・加工業者と「ゆずプロジェクト」を設立。県産かんきつ類の免疫制御成分を活用した飲料の開発も手がけている。

この記事は『毎日が発見』2019年12月号に掲載の情報です。

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