老後のためにと投資関係の本を買い、ちょっと読んでは積み上げる...それ、時間もお金も無駄にしていませんか?そこで、「1冊30分で3回読む」という新しい読書法がまとめられた『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(上岡正明/アスコム)から、本の内容を「知識と実益にする読み方」のメソッドを毎日連載でお届けします。
たった2週間の高速読書があなたを別次元につれていく
高速読書の全貌を知ったあなたは今、どのようにこのメソッドを活用していくか思案しているところかもしれません。
目的や課題を明確に持てるならば、あなたはどのジャンルの本でも高速読書によって、知識を自分の武器に変えていくことができます。
まったくの素人、まったくの門外漢であったとしても、高速読書を活用すればその道の「有識者」になれるのです。
こんな夢のある話はありませんよね。なんだか自分には無限の可能性があるような気がしてきませんか。事実、無限の可能性は何歳になってもあるのです。古今東西すべての叡智が詰まった本が、この世に存在しているのですから。
ではまったくの門外漢のジャンルを知ろうというとき、何冊の本を読めばその世界に精通しているといえるでしょうか。
世界的に有名なコンサルタントである元マッキンゼーの日本代表も務めた大前研一氏は、1年ごとに勉強する分野を変えているそうです。1年かけてその分野の本を読めば、簡単に1つのジャンルを極めることができると語っています。
しかし、世界を相手に戦う大前氏ならまだしも、私たちにはそこまでする時間も、余裕も、必要性もありません。
私は1つのテーマにつき、7冊の本を読めば、そのジャンルの「有識者」と言っても過言ではない知識を身につけられると考えています。
たとえば、あなたは部署移動して、初めて「マーケティング」について学ぼうとしているとします。マーケティングの基礎知識や、事業を成功させるコツ、先々のリスクについて知りたいと考えたとします。
そういった場合、そのジャンルの本を7冊買ってください。
私の経験では、まず基礎中の基礎が学べる2冊が必要となります。
「イラストが多い本」や「知識ゼロから学ぶことを前提とした本」を選んでください。これら基礎的な本を2冊読めば、そのジャンルの全体像や使われる言葉の定義も理解することができます。
さらに応用力や判断力を高める中級レベルの本を3冊。
選ぶ本は、切り口の違った3冊を選ぶのがいいでしょう。「ノウハウ系」「成功体験系」「失敗談系」といったように、さまざまな角度から語られた本を選んだほうが幅広い知識を得られます。さらにこれらをアウトプットノートにまとめていけば、あなたの知識量や行動力は飛躍的に高まるはずです。
最後に、あなたのプロフェッショナル性を高める専門レベルの2冊を選びます。
もし、基礎と中級レベルの5冊でやめてしまったら、どうなるでしょうか。おそらくそのジャンルを良く知っている人だな、という印象であなたの評価は終わってしまうでしょう(素人からここまでいけるのも大したものですが)。
あなたの強みを、周囲からも評価されるスキルとして認識してもらうためには、専門レベルの本がどうしても必要になるわけです。専門レベルの本とは、難解であることを指しません。あなたの職種や置かれている環境に、より近似した内容の本です。
マーケティングを例にすると、店舗なのかECショップなのか、あるいは法人同士を対象としたBtoBマーケティングなのか、あなたの状況と一致するものを選びます。
ここまで到達すれば、周囲には、必要な知識とプロフェッショナル性、つまりは専門性を持っている人だという印象を与えることができるでしょう。
基礎レベルを土台、中級レベルを支柱にして、あなた独自のヨーロピアンや和風などのオリジナルの家を建てるイメージで読み進めてください。
高速読書ならば7冊を1、2週間で読破していくことができます。たった1、2週間で知識ゼロだったジャンルについて深い知識を得て、仕事や生活に活用していくことができるのです。
これを継続していけば、1年後の自分が、今よりもはるかに豊かで充実した日々をすごしていることは想像に難くないのではないでしょうか。
4章にわたって高速読書のやり方から自身に起こる変化までを解説。最も重要なアウトプットの方法は本書で!