15分→10分→5分で3回読む!目からウロコ「1冊30分の高速読書」のやり方

老後のためにと投資関係の本を買い、ちょっと読んでは積み上げる...それ、時間もお金も無駄にしていませんか?そこで、「1冊30分で3回読む」という新しい読書法がまとめられた『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(上岡正明/アスコム)から、本の内容を「知識と実益にする読み方」のメソッドを毎日連載でお届けします。

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高速読書とは1冊を30分で3回読む方法

ではさっそく、高速読書のやり方を紹介していきましょう。じっくりと1回読書するよりも、読書時間を分散して同じ本を速く複数回読むほうが、脳に記憶がとどまることが脳科学の研究でわかっています。加えて、それぞれ別の場所で読書するとさらに効果が高まります。また、人間が高い集中力を保てるのは15分が限界です。

この根拠から、高速読書では、1回目を15分、2回目を10分、3回目を5分で読みます【パターン(1)】。しかしパターン(1)を実践するには、集中力を持続させなければなりません。集中の持続に不安のある方は、まずパターン(2)を実践してみてください。パターン(2)は、教養書や参考書など、すんなりと読み進めるのが難しい本を読むときにもオススメの方法です。


【パターン(1)のやり方】
(集中して読むのが得意な方)

★1冊を3回、時間をあけて集中して読む。

[読書時間:30 分]

1回目:15 分
(全ページ読む。重要ページにドッグイヤー)
   ↓
2回目:10 分
(ドッグイヤーのページを読む。重要箇所に青ペンでメモする)
   ↓
3 回目:5 分
(青ペンの入ったページを読む)

毎回異なる場所で読むのがベスト。

【パターン(2)のやり方】
(集中して読むのが苦手な方。難しめの本を読むとき)

★1章読み終えたら、もういちど1章を読む
★章ごとに2回ずつ読み、3回目は通して読む

[読書時間:30 分]
たとえば、5章立ての本の場合

第1章
1回目の読み(3分)→2回目の読み(2分)
  ↓
第2章
1回目の読み(3分)→2回目の読み(2分)
  ・
  ・
第5章
1回目の読み(3分)→2回目の読み(2分)
3回目は通しで読む(5分)


ここで、あらためて確認しておきましょう。

高速読書とは1冊を30分で3回読む方法です。

1回目を15分、2回目を10分、3回目を5分で読みます。これがパターン(1)です。

ここでは200ページの本を想定しています。スピード的には1ページを5秒で読むのが目標となります。200ページの本なら15分で読みきることができます。300ページの本なら25分が目標タイムとなります。

では、どうして読書時間を3回に分散するのでしょう。
一気に読書するよりも、読書時間を分散したほうが、脳に記憶が留まりやすいことが脳科学の研究で証明されているからです。加えて、1回目~3回目をそれぞれ別の場所でおこなうと、さらに効果が高まります。これが分散効果です。
また、「15分」には、人間が高い集中力を保てるのは15分が限界だという根拠があります。ですから、厚めの本を読むときは集中力の持続具合と相談して、適宜休憩を入れるのがいいでしょう。

次項からは、1回目~3回目の読書のそれぞれのコツをお話ししましょう。

1回目を15分で読むためのロケットスタートリーディング

ここではまず、ストップウォッチなどのタイマーを用意します。
私は本を読むときは、いつも無料で手に入るスマートフォンの「時間管理」アプリを使用します。多機能である必要はありません。私が使っているのはボタンを押すとスタートするシンプルなものです。

なぜ、タイマーアプリをセットするかというと、「集中力」と「達成感」、そして「記録管理」の3つが容易だからです。

本を速く読もうと思った場合、大切なのが集中力です。集中して本を読むことで、脳を活性化して、パフォーマンスを最大限に引き出すことができます。それだけ効率よく記憶に刻み込むこともできます。

実際、何か心配事をしながら本を読んだときなどは、目が文字をなぞっているだけでほとんど脳に記憶されていなかったという経験はありませんか。
しかし、だからといって腹式呼吸や丹田式のような呼吸法をマスターしたり、といった一般的な速読法が教える瞑想のような集中力トレーニングをする必要はありません。誰でもできて、簡単に集中力を高められる方法があるからです。

それが、今から紹介するロケットスタートリーディングです。

人間は始めと終わりを強制的にロックされると、その間の集中力が飛躍的に高まることがわかっています。例えば、スポーツの試合や試験などもそうです。

50分と決められた時間によって、意識がそこだけにフォーカスするから、脳が集中力を発揮するのです。これとまったく同じ状況を作り出すのがタイマーを使ったロケットスタートリーディングです。

試しにタイマーをセットして、目の前のテーブルに置いてみてください。なんだか急せき立てられる気持ちになってきませんか?

より集中力を発揮するには、タイマーを15分に設定してカウントダウンさせることをおすすめします。

スタートボタンを押すと同時に、わき目もふらず一気に読書開始。これがロケットスタートリーディングです。15分で読みきらなければならないため、読書中に集中力が途切れないようになります。

いっぽう、自分の読書時間を記録して管理しておくと達成感を得られて、次の読書をするのが楽しみになってきます。高速読書を習慣化させるためには、カウントダウンではなく通常のタイマーで毎回の読書タイムを計測するのもいいでしょう。それでも集中力は格段にアップします。

速く読める上に覚えられる!「高速読書」記事リストはこちら!

15分→10分→5分で3回読む!目からウロコ「1冊30分の高速読書」のやり方 041-shoei.jpg4章にわたって高速読書のやり方から自身に起こる変化までを解説。最も重要なアウトプットの方法は本書で!

 

上岡正明(かみおか・まさあき)

1975年生まれ。日本脳科学認知心理協会理事。株式会社フロンティアコンサルティング代表取締役社長。多摩大学大学院情報経営学科修了(MBA)。多摩大学客員講師。脳科学的なアプローチから「高速読書」を考案して実践。脳科学と心理医学に基づくセミナーは人気を博し、常に2カ月先まで満員。

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『死ぬほど読めて忘れない高速読書』

(上岡正明/アスコム)

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※この記事は『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(上岡正明/アスコム)からの抜粋です。

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