ダイエットもムリなく続く!?何でも「習慣化」できる簡単な法則

運動や食事制限など「長続きしないこと」ってありますよね。でもそれは「続けること」に頑張って疲れてしまっているからかもしれません。そこで、家計簿をつけることで「ダイエットを習慣化」するメソッドが話題となった『家計簿つけたら、ヤセました!』(川下和彦/あさ出版)から、三日坊主にならない「節約しながらダイエット」の方法を連載形式でご紹介します。

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コツは「小さな成功習慣」を積み重ねること

なぜ何をやっても長続きせず、人一倍意志の弱い私が家計簿をつけ続けられたのだろうか。

当時は自分でも不思議で仕方なかったが、その理由を突き止めようとして習慣化に関する文献を読みあさっているうちに、思い当たる文章に出会った。

それは、人材育成・組織開発コンサルタントである三浦将さんが書かれた『自分を変える習慣力』(クロスメディア・パブリッシング)の一節と図である。

習熟段階は、無意識レベル(知らない)から始まって、それが意識レベル(知っている、できる)に変わり、習熟が進んだ段階では、また無意識レベル(やっている)になっていくという流れがあります。

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振り返ってみれば、私の最大の勝因は最初に、「スマホで家計簿をつけること」に着手したことである。

人生のどん底にいた私は、家計簿アプリの存在を知り、試しに使ってみようと思った。

いきなり難しいことをやろうとするとなかなか「できる」状態にはならないが、1日数回スマホで家計簿をつける程度なら、誰でもすぐにできる。最初は意識してスマホを操作していたが、成果がその場で反映されるので、楽しくなった。

それを毎日繰り返していると、そのうち歯磨きと同じように、ほとんど無意識に買い物データを記録でき、気づけば「できる」が「やっている」状態になっていたのである。

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実はすでに習慣化のヒントを習っていた!

スマホで家計簿をつけ続けることができたこと自体は小さな小さな成功体験だったが、同時にそれは、私が「習慣化の極意」に開眼するきっかけとなった。

それまでの私は、自分を自動車のように考え、意志の力をガソリンにして動いてきた。その結果、毎回目標を達成する前にガス欠を起こしていたのである。

しかし、意志の力を使わずに、一つのことを続けることができたとき、私は自分のことを「ガソリンを使って道路の上を進む自動車」ではなく、「エネルギーを使わずに氷の上を進むペンギン」だと思うようになったのである。

そのとき、ふと、このイメージがある法則にそっくりだと感じた。そう、皆が中学校のときに習ったあの法則─慣性の法則だ。

私は習慣化の技術について「学校では教えてくれない」と思っていたが、実は中学校ですでに習慣を定着させるための重要なヒントを習っていることに気づいたのだ。ただ、残念なことに、それを習慣化に活かせるものだとわかっていなかった。

うろ覚えの方もいると思うので、慣性の法則について、ここでおさらいしておこう。

●慣性の法則:すべての物体は、外部から力を加えられない限り、静止している物体は静止状態を続け、運動している物体は等速直線運動(=スピードを変えず、一直線上を進む運動)を続ける。

習慣法をマスターした私は、慣性の法則で「最初に物体に力を加えれば、ずっと等速直線運動を続ける」ということと、習慣を定着させようとして、「最初にうまく自分をすべり出させることができれば、その後は意志の力を使って頑張らなくても、ずっと習慣行動を続けられる」ということが、ピッタリ重なると感じたのである。

それだけではない。慣性の法則という名称を見つめていて、ハッと思うことがあった。

「慣性の法則」という単語の頭に「習」という漢字一文字を加えれば、「習慣性の法則」になるのだ。まさに習慣性の法則は、慣性の法則を「習う」ことによって体得することができるものであると確信した。

●習慣性の法則:慣性の法則に習い、物体に等速直線運動を続けさせるように、自分自身に等速直線運動を続けさせること。

いかがだろうか。慣性の法則を思い出し、それが習慣化にも応用できる法則であるというところまでを、ご理解いただけただろうか。

ここでもう一つ、思い出していただきたいことがある。それは、慣性の法則を学ぶために行った実験だ。慣性の法則に従うと、物体に対して力を加えれば、運動を始めた物体は永遠に等速直線運動を続けるはずである。

ところが、実際にやってみると、そうはならなかったのではないだろうか。平らな板の床の上に、四角い積み木を置いて横から力を加える。すると、積み木は横にスライドするが、しばらく動いた後、減速して、最後は止まってしまったはずである。

それは、なぜか?

床と積み木の間に摩擦が生じたり積み木が空気抵抗を受けたりすることで、積み木が動こうとするのを止めようとする力が働くからだ。

では、板の床を氷の床に置き換えると、どうなるだろう。摩擦が小さくなるので、積み木はツルツルの氷の床の上を長時間すべり続けたはずだ。

習慣化に際しても、これと同じことが言える。慣性の法則で、物体の等速直線運動を妨げようとする力が働くように、習慣行動を続けようとする人を邪魔しようとする力が働く。

しかし、それらの障害を上手に取り除くことができれば、物体と同じように自分に等速直線運動を続けさせることができるのである。

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イラスト/高田真弓

040-syoei-cover_asa_kakeiboOL.ai2.jpg1部で著者に起こった変化、2部でそのメソッドが解説。実際に使ったという家計簿アプリも紹介されています

 

川下和彦(かわした・かずひこ)

1974年、兵庫県生まれ。大学院修士課程を修了後、2000年広告代理店に入社。家計簿の習慣化によって、3カ月で18kgのダイエットに成功。今でもリバウンドしていない。趣味(と実益)は、お酒と筋トレ。41歳にして習慣化の極意を体得し、人生が変わった。目下、人生快走中!

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『家計簿つけたら、ヤセました!』

(川下和彦/あさ出版)

無理な食事制限もせず、ハードな運動もなし。なのに、3カ月で18kgものダイエットに成功した著者が行ったのは、ただ「家計簿をつけた」だけ。意志が弱く、何をやっても続かない多くの人に勧めたい「三日坊主」脱出本。ダイエットだけじゃなく、あらゆることに応用できます。

※この記事は『家計簿つけたら、ヤセました!』(川下和彦/あさ出版)からの抜粋です。

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