休日を有意義に過ごすと、仕事が効率化できるって知ってますか?大富豪を相手に執事サービスを提供してきた新井直之さんが言うには、世界の成功者たちは休み方が全く違うそうです。そこで、新井さんの著書『超一流、二流、三流の休み方』(あさ出版)から、成功者たちが実践する「疲れないためのコツ」を連載形式でお届け。休み方を見直せば、人生を底上げできるかもしれません。
仕事の効率化
三流 結果的に余計な仕事を増やす
二流 朝早く出勤して仕事を減らす
超一流 どんどん他人に仕事を振る
多くの会社が残業を減らそうと動いています。
就業時間を過ぎると、強制的に照明が落とされたり、上司から早く帰るようにけしかけられるという話も聞きます。
ただ、私の知る限りでは、「人員が増えたわけでも、仕事量が減ったわけでもないので、残業ができないのは困る」という方もいます。
しっかり働き、ゆっくり休むというメリハリのある生活を送るには、効率良く仕事を進める方法を考えなければいけません。
一般的には行動計画表などをつくってスケジュールを管理しようとしますが、人によっては、資料づくりが目的になって満足してしまいます。ただでさえ忙しいのに、余計な仕事を増やすのは本末転倒。これは三流の対策です。
二流になると「残業できないなら、朝早くから仕事をしよう」と考えます。
ただし、残業を減らすために働く時間を増やすというのは、あまり意味がありません。労働時間が変わらないと、トータルの休める時間は増えないからです。では、超一流はどうするのでしょうか。
超一流は、仕事を他人に振ってしまいます。
「自分にしかできない仕事をやる」というスタンスで、どんどん他人に仕事を振っていくので、仕事の量が減り、休める余裕ができるのです。
たとえば、企画の内容は自分で考えて、プレゼンテーション資料の作成は部下に頼む。経費精算などの事務作業は秘書に任せる。秘書がいない人は、外部の秘書サービスを自腹で頼んだり、家族に任せる......。
もちろんこれは、単に自分がラクをしたいから、という理由ではありません。
自分がいなくても、仕事が回る仕組みをつくりたいというのが本音です。
私のお客様に、オーナー企業の経営者がいます。
自分で立ち上げた会社ですから、トップの責任として、自分が率先して動くべきだとあちこち奔走していたそうです。ところが、忙しさに追われて病に倒れ、死を意識した瞬間、「ここで自分が死んだら社員5000人が路頭に迷う。いまのままではいけない」と感じたそうです。
幸いにもカラダが回復し、経営の現場に戻ることができましたが、それ以来、自分がいつ死んでもいいように、どんどん社員に仕事を振るようになりました。
すると、自分が本当に重要な仕事だけに専念できるようになり、以前よりもパフォーマンスが高まっただけでなく、時間的な余裕が生まれ、健康的な生活を送れるようになったというのです。
若いうちはいろいろな経験を積むのも良いですが、いつまでも仕事を抱え込んでしまうと、自分の首を絞めることになってしまいます。
「ここで自分が死んでも仕事は回っていくか」という視点で、つねに自分の仕事を見直してください。
仕事を手放すとは、自分にしかできない仕事に力を注ぐということなのです。
―― つねに抱え込まない、それも休むコツ
休み方や体調管理方法など、46の項目で大富豪と呼ばれる人生の成功者と二流、三流を比較検証しています