相場はどれくらい?だまされない?専門家に聞いた「耐震リフォーム」Q&A

自分の家は耐震性があるのか、雨漏りしていないか心配だけれど、どう点検したらいいか分からないもの。そこで、今回は工学博士で一級建築士の佐久間順三先生に、家の工法など基本的なことから、耐震診断の費用や耐震改修を含めたリフォームの相場など、6つの質問に答えていただきました。

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質問1 2×4(ツーバイフォー)住宅とは?

公称2インチ×4インチ(ただし実寸法は約4㎝×約9㎝)に規格化された木材を組んで、合板という壁で連結させ1枚の面を作ります。さらにその面を箱状に組み合わせていく工法で、木造枠組壁工法ともいいます。地震や風などに強いとされています。

質問2 軽量鉄骨住宅とは?

柱などの主要な構造部に6㎜未満の鋼材を用いた住宅です。プレハブ住宅ともいい、ラーメン工法(柱と梁などの部位を溶接)、ブレース工法(柱や梁を対角線でつなぐ)などの工法があります。地震に強いといわれています。

質問3 在来工法とは?

日本の伝統的な工法で、基礎の上に土台を作って柱を立てて、梁などの水平な材を横に渡して骨組みを作る工法です。壁に筋交いという、斜めの木材を入れてプレートなどで留めることで、建物を支えます。別名、木造軸組工法ともいいます。

質問4 精密な耐震診断を受けたい場合、どこに相談したらいい? 費用はいくら?

専門家による精密な耐震診断を希望する場合は、居住地域の市区町村役所または都道府県の建築行政担当部局に問い合わせましょう。相場は家の大きさにより異なりますが、20万~50万円ほどで、1日かけて行います。自治体によっては助成金が出るので、問い合わせる際に聞いてみましょう。

質問5 耐震改修を含めたリフォームの相場はどれくらい? 補助金は出るの?

100万~300万円といわれています。都道府県や市区町村によっては、耐震改修の費用の一部を補助してくれたり、融資制度などがありますので確認を。リフォームする場合は、複数社に詳細な見積もりを取って比較を。

質問6 リフォームしたいけどだまされないか心配。どこに相談したらいい?

居住地域の市区町村役所または都道府県の建築行政担当部局に問い合わせましょう。また、一般財団法人 住まいづくりナビセンター、公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住まいるダイヤル」もおすすめです。

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取材・文/中沢文子 撮影/奥西淳二 取材協力/一般財団法人 日本建築防災協会

 

佐久間順三(さくま・じゅんぞう)先生

設計工房佐久間 顧問。工学博士。一級建築士。全国の被災地を回り、家の被害状況を研究し続け、講習会も開催。著書に、『佐久間順三流SUISUIわかる 木造住宅の耐震診断/耐震補強設計/補強工事の勘所』などがある。

この記事は『毎日が発見』2019年8月号に掲載の情報です。

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