眠れない、だるい...といった年齢とともに増える体の不調。「薬膳なら解消できます」と言うのは、テレビで活躍しながら国際薬膳師の顔も持つ麻木久仁子さん。そんな麻木さんの著書『生命力を足すレシピ』(文響社)から、「薬膳の基本」や疲れにくくなる「薬膳レシピ」をご紹介。今日の献立にひと工夫を。
いつ、何を食べればいい?食材図鑑
薬膳では、食材の持つ力をさまざまな観点から分類しますが、最も基本的な分類が「寒熱」による分類です。
体を温める食材を「温性」「熱性」、熱を冷ます食材を「涼性」「寒性」、温めも冷ましもしない中立な食材を「平性」とよびます。
米などの主食や芋類、多くの肉や魚なども含め、みなさんがいつも食べている食材でいちばん多いのは「平性」です。
日ごろの食卓では平性のものを中心に、温性・熱性のものと、涼性・寒性のものをバランス良く加えることが基本です。
そのうえで、暑い日(季節)や発熱したとき、ほてりを感じるときには「涼性」「寒性」のものを多く、寒い日(季節)や体に冷えを感じるときなどには「温性」「熱性」のものを多く取り入れるように調整します。
ここでは平性以外の食材をご紹介します。
季節や体調に合わせて、ぜひ取り入れてみてください。
《野菜》
●冷やす<陰>
大根、セロリ、ゴーヤ、トマト、ほうれん草、レタス、なす、きゅうり、オクラ、れんこん、たけのこ、ズッキーニ
●温める<陽>
にんにく、アスパラガス、たまねぎ、かぼちゃ、青じそ、しょうが、ピーマン、ニラ、にんじん、小松菜、パクチー、三つ葉、
《その他の素材》
●冷やす<陰>
昆布、りんご、かに、豚の脂身、海苔、すいか、いちご、たこ、馬肉、あさり、はまぐり、しじみ、こんにゃく、白ごま、蕎麦、はと麦、小麦、ミント、緑茶、緑豆春雨
●温める<陽>
鮭、アジ、イワシ、柿、みかん、えび、唐辛子、ラム肉、鶏レバー、うなぎ、くるみ、ジャスミン、らっきょう、こしょう、酢、黒砂糖、紅茶、プーアール茶、もち米、なつめ
症状別や季節に合わせた70の薬膳レシピを集めた料理本。食材図鑑など薬膳の基本が身に付きます