人生100年時代。仕事や子育てから解放されたら何を楽しみますか?「こんなカッコいい70代は見たことない」と言われる人気YouTuber・ロコリさんのモットーは「人生もおしゃれも、自由で楽しくなくちゃ」。『72歳、好きな服で心が弾む、ひとり暮らし』(KADOKAWA)は、年金月5万円のひとり暮らしの毎日を楽しむコツが詰まった一冊です。築50年の家でインテリアや暮らしを楽しむ方法など厳選してご紹介します。
※本記事はロコリ著の書籍『72歳、好きな服で心が弾む、ひとり暮らし』から一部抜粋・編集しました。
【前回】仏間を動画配信部屋に。72歳の人気YouTuberが人生初のDIY!
今あるものを一工夫してインテリアを楽しむ
21歳の頃、初めてパリに行きました。
廊下の手すりにかかっているバッグは、そのときにシャンゼリゼ通りのルイ・ヴィトン本店に朝早くから並んで買ったバッグです。
今から50年前ですから、まだ日本で人気が出始めたばかりで、私の周りではクリエイティブな職業に関わるごく一部の人が持っているくらいでした。
今でこそ「ブランド名がわかるバッグはイヤ」なんて言っている私も、当時はもう、〝気取り上がって〟持っていたのを思い出します(笑)。
いつしか使わなくなり、押し入れに仕舞い込んでいたこのバッグを久しぶりに取り出してみたら、中がカビだらけ。
そこで、まるっと水洗いしたらカビは抜けてきれいになりました。
思い出のヴィトンのバッグに百均のグリーンを入れてディスプレイに。姪が描いた絵をフレームに入れ、アートとして飾っています。
このバッグ、軽いのですが今の私には大きくて使い勝手が悪いので、もうバッグとして使うことはなさそうです。
キャリーバッグを使えばもうボストンバッグには戻れませんよね。
でも思い出のバッグだからとっておきたいし、仕舞い込んでおくのももったいないな......と考えたとき、ふとひらめいたのがディスプレイとして使うことでした。
ハンドルとファスナーはハサミで切ってしまい、がばっと開くように。
中には百均の植物を入れて、フックで廊下の手すりにかけてみました。経年変化で渋い色になったヴィトンが、家の雰囲気になじんでいるように思います。
上にかけている絵は、姪が小学校5年生のときに描いた版画絵です。
いつもは何の悩みもなさそうな楽しげなカラフルな色使いなのに、この2枚は初めての大人っぽい色使い。
なんだか「アートしてるやん!」と気に入り、もらっちゃいました。
姪からもらった後に、ダイソーの550円の額に入れてみると素敵なアート作品になりました。
お金をかけないこんなインテリアが私らしいと思います。
写真:林ひろし