少ないお金でも、工夫次第で人生は充実する! そんなライフスタイルが人気を集めるブロガー、インスタグラマー、ユーチューバー7人7様の暮らしぶりをまとめた『ひとり暮らし月15万円以下で 毎日楽しく暮らす』(すばる舎)から、40代と60代ひとり暮らし女性の上手に生きるアイデアをご紹介します。
【前回】57歳から続ける月12万円生活。生活費の内訳は?(ショコラ65歳)/ひとり暮らし月15万円以下
【最初から読む】離婚して正解。20年以上のシングル生活で思うこと
もともとはリビングと寝室の間に間仕切りがありましたが、取り外し、レースのカーテンを掛けています。床を見せてスッキリと。
ショコラ
年齢:65歳
居住地:都内
仕事:パート
ひとり暮らし歴:23年
1ヵ月の支出:12万円
40代で離婚。定年まであと少しの57歳のとき、正社員だった営業職を辞め、パート勤務に。年金の出る今も月12万円生活を続ける。工夫して楽しく暮らすシニア生活を綴った『58歳から日々を大切に小さく暮らす』(すばる舎刊)はベストセラーに。ブログは月間60万PV。
離婚後、46歳で購入した単身用マンション。
65歳の今、自分の城がある大きな安心感
ひとり暮らしを始めた当時に住んでいたアパートは、花屋さんの店舗の2階でした。
1K6畳、水道費込みで、家賃は6万2000円。
ここには4年半ほど暮らしました。
息子たちが成人し、元家に食事をつくりに行く必要がなくなり、正式に離婚しました。
今後は息子たちが私のところに遊びに来るだろう。
そうなると、この部屋では狭いし、食事をつくってあげるにも、もう少し広いキッチンが良い......。
そう思って、引っ越しを考え始めたときに、「そろそろ将来を考えたら」と、近所に住む友人が新築マンションのチラシを持ってきてくれたのです。
マンションを買うなんて考えたこともなかったけれど、そのマンションは単身用で、私でもなんとか住宅ローンを組めそうな金額。
それに、今住んでいる部屋からも近いので、生活環境が変わらず、引っ越しもラク。
息子たちの家からも近い。
最寄り駅から徒歩10分以内というのも好条件。
当時は、ひとりで年をとったら部屋を借りられないと言われていました。
この先引っ越しを繰り返すよりも、今思いきって購入してしまうのもいいかもしれない、と思ったのです。
住宅ローンは35年で組みました。
月々の返済額は6万5000円で、ボーナス時にプラス12万円を年2回。
46歳当時、35年のローンは完済時に81歳になってしまいますが、そんなに長く返済し続けるつもりはなく、繰り上げ返済でちょこちょこ元金を減らしていきました。
マンションを購入して6年が経った52歳のとき、元夫の父が亡くなりました。
元家で結婚当初から18年間同居し、食事の用意もしていた元舅です。
もちろん私に遺産の相続権はありませんが、息子たちが働きかけてくれ、一部をもらい受けることになりました。
このお金の一部を、繰り上げ返済にあてました。
そのおかげで、これまでの繰り上げ返済で減っていた元金が、いっそう減りました。
この際、早く返してしまおうと、それから3年後、長男から無利息でお金を少し借り、貯金も使ってローンを完済しました。
長男への借金は1~2年で完済。
56歳のとき、晴れて無借金の身となりました。
住まいにかかるお金は現在、管理費修繕費、固定資産税で月約3万円のみです。
42平米の1LDKで、決して広くはありませんが、ひとり暮らしには十分。
65歳の今、老後に向けて持ち家のある安心感はとても大きいです。
これからもっと年をとって施設に入るようなことになっても、家を売ればお金はつくれるでしょう。
息子たちに金銭面で迷惑をかけることもないはず。
あのとき思いきって買っておいてよかったな、がんばってローンを返済してよかったな、とつくづく思います。
60歳を控えた頃に「老前整理」を始め、2年かけて物を減らしました。
とくにダイニングテーブルなど、大きくて重い家具は今のうちにと処分。
かわりに、テーブルは動かしやすいローテーブルに買い換え、老後に備えています。
今家にあるものは、ずっと使っていきたいと思えるものばかりです。
長年生きてきて、自分の好みのテイストもわかり、落ち着く空間にできています。
休日はリビングのソファでゴロゴロし、映画を見たりネットサーフィンをしたり、ひとりの時間を満喫しています。
ひとり暮らしがとても楽しく、また慣れてしまったので、この先も可能なかぎりずっとひとりで暮らせたらと思っています。
撮影/上岡エマ
【次回】定年前に転職。50代後半で決めた自分らしい働き方(ショコラ65歳)/ひとり暮らし月15万円以下
お金だけに頼らないひとり暮らしのライフスタイル。7人の女性が毎日を楽しく暮らすアイデアを教えてくれます