少ないお金でも、工夫次第で人生は充実する! そんなライフスタイルが人気を集めるブロガー、インスタグラマー、ユーチューバー7人7様の暮らしぶりをまとめた『ひとり暮らし月15万円以下で 毎日楽しく暮らす』(すばる舎)から、40代と60代ひとり暮らし女性の上手に生きるアイデアをご紹介します。
【最初から読む】離婚して正解。20年以上のシングル生活で思うこと
(撮影/上岡エマ)
トモ
年齢:46歳
居住地:西日本
仕事:会社員
ひとり暮らし歴:(通算)24年
1ヵ月の支出:15万円
30代で結婚・離婚を経験。以来ひとり暮らし。結婚時に購入したマンションの住宅ローンを全部引き取り、節約に励み数年で完済。44歳で甲状腺がんに。完治した今、これからの人生は自分がご機嫌でいられることに時間を使うと決意。
数年で住宅ローンを一気に完済。
当時の節約習慣は今も体にしみ込んで
就職してからのひとり暮らしは、結婚するまでずっと社宅暮らし。
結婚と同時に賃貸に引っ越しました。
引っ越し先の環境は、スーパーが通勤途中に何軒もあったり、いざというときに病院も近かったり、ドラッグストアも書店もホームセンターも近くにあったりで、とても暮らしやすい街でした。
何でも近くにあるこの街で、ずっと暮らせたらなと思っていたのです。
そうしたら、近くに新築マンションができたのです。
これだけ気に入った土地だから、マンションを買って永住しようと思いました。
マンションは元夫と共有名義でしたが、ローンを組んで2年で離婚することになり、夫の残債を私名義に借り換え、住み続ける選択をしました。
それくらい気に入っていました。
良い住まいを買ったと思っています。
オープンタイプのキッチン。ゆったりした造りは分譲ならでは。ダイニングテーブルで過ごす時間も多いです。
ひとり暮らし自体は、気持ちの面ではとても前向きに再スタートできたけれど、住宅ローンという借金をひとりで背負っており、経済的には不安が少しありました。
オンラインで繰り上げ返済手続きをすれば、繰り上げ手数料がかなり少なくて済むと知ってからは、ボーナスが出るたびに繰り上げ返済を。
何よりも利息を減らすことを目標に、節約に励んでました。
貯金の残高を数万円しか残せないくらい、ハードな繰り上げ返済をしていました。
思いきって返済に多くを回せたのは、社宅暮らしのときから続けていた家計簿のおかげです。
生活費がどれくらい必要とか、これくらいは旅行に行くのにとっておきたいなとか、「自分の暮らしにかかる費用」のデータがしっかりたまっているので、そこから見通しをつけることができました。
家計簿をつけるのはまったく面倒ではなく、むしろおもしろいと思えます。
たまったデータを分析するということが、好きなのかもしれません。
日々の支出は手書きで記録しています。
そのほうが、お金の使い方への「気づき」が多いような気がします。
時々、忙しくてまとめて何日分も家計簿を書くことがありますが、そういうときはちょっとした無駄遣いをしていたりします。
それに気づくとまた、「あー、家計簿はやっぱりちゃんと書いておこう」と思います。
お金を使いすぎてしまったなと思ったときは、家計簿に書くのがイヤになります。
でも、それが「次はお金を使いすぎないようにしたいな」と、しっかり意識することにもつながっています。
週末に作り置きします。それを中心に、平日は切り身のお魚を焼いたり、野菜をカットする手間をかけるだけのレンジ蒸しやサラダだったり、1品10分以内でつくれるものを。
甘いものが大好きで、ワッフルメーカーを自分への誕生日プレゼントに。週末の朝食もスイーツにするのが好きで、ワッフルの他にフレンチトースト、パンケーキをよくつくります。
旅先やお気に入りのカフェで見つけたり、内祝いでもらったり...。それぞれの食器に、出会ったときの良い思い出が詰まっています。奥のカフェケトルは月兎印。キャンプにも連れていきます。
住宅ローンは5年前に完済できました。
現在、住まいにかかるお金は固定資産税と管理費・修繕積立費だけ、ひと月あたりにすると3万円をちょっと切るくらい。
それを含めた毎月の総支出は、平均するとおおよそ15万円くらいです。
借金を早く返したくて、ひとり1台が当たり前の地方に住んでいるのに車を持たないとか、ポイントカードは何枚でもつくって持ち歩くとか、料理が苦手なのに毎日手作り弁当を持っていくとか、光熱費を節約したくてリビングの照明も暗めだったりとか、エアコンをほとんど使わずに夏は扇風機で冬はダウンに湯たんぽとか、できるだけ美容院に行かずにセルフカットとセルフカラーリングでしのぐとか......。
人に話すとびっくりされたり笑われたりしてしまうような節約をしてきました。
お弁当生活
職場にはお弁当を持っていきます。WECKの小瓶に味噌玉を。
お弁当を包む手ぬぐい。かわいい柄を見つけると、つい集めてしまいます。せっかくなので飾って置いています。
ある本に書いてあったのですが、「小綺麗にして毎日笑顔でいれば、貧乏に見えない」ということに、とても共感しました。
身なりをこざっぱりとして、笑っていれば、人に笑われてしまうような節約をしているのもバレません(笑)。
完済したら、ローコスト生活から卒業するんだろうなと想像していました。
いざ完済してみると、その暮らし方は、何も考えなくても当たり前に自動的にそうやってしまう、いつもの習慣になっていました。
寝室。基本のインテリアはナチュラルカラーがベースですが、このベッドシーツ、枕カバーのように明るいカラーを差し色にするのが好きです。
冬は湯たんぽで暖をとります。寝るときベッドに入れるだけでなく、休日ソファでごろごろするときにも。
ベッドサイドテーブルの上に置いてある、ちょこんとかわいいキューブは消臭剤。日光浴させれば半永久的に使えるエコなもの。
自分の通院と、高齢になっていく両親の住む実家への帰省のために、1年前に車を購入したのと、最近始めた趣味のキャンプにお金がかかるようになっていますが、それ以外の節約習慣はずっと続いています。
料理もそんなに苦手と思わなくて済むレベルになれたし!
習慣になってしまえばストレスフリー。
我慢していると思うこともなく、貯金ができてきました。
撮影/上岡エマ
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