料理研究家・谷島せい子さん
「季節がめぐるたびに小さな模様替え。飾りやクロスの色を替えるだけで、おもてなしの空間になります」
テーブルに生けたのはベランダで摘んだハーブ。まもなくやってくる盛夏を意識して、クロスと食器はグリーンと涼やかな青に。
谷島さん宅のキッチンは、調理スペースからダイニングまでひと続き。
生徒さんを招き料理教室を開催する仕事場も兼ねた空間です。
都会のマンションなのに、野山にいるかのようにナチュラルなのはなぜ?
答えは四季を感じるコーディネートにありました。
「春はスミレ、初夏は柑橘フルーツ、真夏はグリーン、秋はりんごの色。そんなふうに四季の色を決めて、飾り付けを替えるんです」
いまは、壁に描かれた大きな木の絵に、本当に実っているかのように、ドライにした黄色やオレンジのフルーツが吊されています。
食器やクロスも手持ちのものでチェンジして模様替え。
お客様も料理をする自分も心豊かになるよう、楽しくひと手間をかけています。
レモンやオレンジ、マンゴーなどのフルーツは初夏の部屋飾り。同じ色の紙ナプキンを添えてテーブルに。
ベランダの植物をテーブルに
プランターにはハーブや夏野菜が。レモンの木もあり、今年も実を収穫して初夏の部屋飾りに使いました。
アイデア1:季節に合ったものを置くだけで華やぐ
壁に描かれているのは石畳の小径と大木の絵。
吊しているのはスライスして乾かした柑橘です。
初夏が過ぎたら緑色のオリーブにチェンジする予定。
季節の果物や自然の小物を飾るだけで集う人が笑顔になり、会話も弾みます。
アイデア2:ウォーキングで拾った小枝をカトラリーに
山を歩いては小枝探し。カッターでささっと削って作ったカトラリーで、より自然を楽しめる食卓に。
常備菜の瓶を並べた"見せる" 収納棚。愛犬ローリーも興味津々。
アイデア3:季節のジャムを常備すればすぐにおもてなしができる
初夏に柑橘フルーツのジャムを作るのは毎年の恒例。素材は右からマンションの敷地内で採れた杏、ベランダで実ったレモン、友人からどっさり届いた夏みかん。ビスケットを常備して、急なお客様をいつでも迎えられるようにしています。
アイデア4:キッチンクロス1枚で、エプロンも手作り
エプロンの材料はお土産や、旅先で買い求めていつの間にか集まった大判のキッチンクロス1枚。
色違いで何枚も常備。
クロスの端にボタンをぬい留め、反対側の端にあるループに通すだけ。すぐに手を拭けて便利。