「なんとなくやる気が出ない...」そんな日はだいたいのことがうまくいかず、さらに憂鬱になる、なんてことも少なくありません。そんな悪い気持ちの流れを解消できるのが、30代で病身の夫に代わりビジネスで大きな成功を収めた臼井由妃さんの著書『元気の作法』(方丈社)に散りばめられたヒントの数々。今回は同書から、いつでも簡単に元気が出るようになる習慣づくりのコツをお届けします。
涙活でいつでも元気!
「涙活」とは、2~3分だけでも意識的に涙を流すことで「心のデトックス」を図ることです。
大人になるにつれて、涙を流す機会は減ってきますよね。
「ビジネスの場で涙を流すなんて恥ずかしい」
「泣くことは負けを認めることだもの」
そう考えてしまう気持ちはわかります。
「泣くなら仕事の成果をチームで分かち合い歓喜の涙を流したい」
「ワンチームの涙がいい」
私もずっとそう思っていました。
でも、「ワンチームの涙」に到達するのは難しい。
それに、そもそも涙をこらえる必要はあるのでしょうか?
涙を流すことには興奮や緊張をほぐし、自分をリラックスさせる効果があります。
涙を流すと自分の中にある戸惑いや怒り、悲しみや敵意が薄れ、その結果ストレスの軽減につながるのです。
2019年12月、2020年1月と、大切な人と愛犬を私は亡くしました。
最初は「涙は流すまい。泣き始めたら収拾がつかなくなるから」、そう考えていました。
夫の死や、その後に多額の負債を背負うことになったときとは比べ物にならないくらいの深い悲しみと戸惑いの中にいたので、あえて泣くことを我慢していたのです。
お笑い番組やコメディー映画を見て大笑いしたら、悲しみが癒えるかもしれない、少しは割り切れるかもしれないと思ったけれど、まったくダメでした。
笑顔にはなるけれど、どこかひきつっていている......。
そこで以前行っていた「涙活」を再開しました。
カーテンを閉め、部屋を間接照明だけにして、研ナオコさんの「愚図」や玉置浩二さんの「メロディー」を流しながら、亡き人や愛犬に思いを馳せました。
「こうしてあげたかった」
「あのときなぜ、できなかったのか」
湧き上がる後悔の念を吐き出すように号泣しました。
ただし時間を決めて。
泣くことは笑うよりも、ストレス解消になります。
ストレスは悲しみや痛みだけではありません。
戸惑いや不安、理解されない、認められないというような焦燥感......、私たちが無意識に抱えているネガテイブな感情。
すべてがストレスです。
泣いた後は心の濁りがとれ、頭もスカッと。
笑いは我慢しても涙は我慢しないほうがいい。
場と時間を決めて「泣く」。
「涙活」は、心と体をいたわり自分を癒す術。
上手に取り入れて、いつも元気なあなたでいましょう。
【元気ポイント】涙活」は「心のデトックス」、興奮や緊張がほぐれ、リラックスできる。
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