おうち時間が増えた今こそ、収納を味方にして暮らしをもっと心地いいものに! 「常に今の快適を考え、収納を更新することが大事」というのは、人気整理収納コンサルタント・本多さおりさん。5軒の家庭で行ったコンサルティングの様子を対話形式でまとめた著書『今の暮らしを快適に変える収納レッスン』(宝島社)から、3LDKで3人暮らしをする家庭でのアドバイスの一部をご紹介します。
【前回】そのまま10年、20年・・・「収納の見直し」が難しい理由/快適に変える収納レッスン
【最初から読む】66平米のマンションで3人暮らし、モノが多くてどうすれば・・・
毎日出し入れする息子君の服が、体を入れ込んでかがまないと取れない位置に。扉を開けてまっすぐ手を伸ばせるとラクになります
◆相談者
高橋まりあさん
年齢:33歳
職業:パート
家族構成:夫、息子(3歳)
間取り:分譲マンション/3LDK(66平米)
「居心地よくしたいのに、家の中にストレスがいっぱいです」。3人暮らし、66平米のマンションに引っ越して1年強。とりあえずで入れたままの収納やモノが使いにくいとお悩みです。
生活の中心にある収納を活かす
妻 リビングに隣接した部屋を、扉を開け放ってひとつなぎにしています。子どものおもちゃは、このスペースに集約しています。
本多 ここにクローゼットがありますね。家族の生活スペースにあるので、便利な収納です。
リビングと近く、家族の生活の中心にあるクローゼット
妻 でもここ、ウォークインクローゼットと書いてあったわりに全然ウォークできないし、使いにくくて私たちバカにしてるんです。
本多 (笑)。何が入っているか見てもいいですか?
妻 夫のほぼ使わない上着や、いつか使うかもしれない仕事着。正面の引き出しに、布モノとおむつ。左側に横向きに置いた引き出しに、息子の服とパンツがあります。掃除機がよく倒れて、息子のタンスをふさいでしまうんですよね。頭上の棚には、夫が毎日使うバイク用の防寒着を入れたトートバッグがあります。
本多 ここは立地のいい収納スペースなので、もっと活かせたらいろいろとラクになると思います。毎日使うモノが、「ここを開ければすぐ取れる」状態にしましょう。今ここに入っているモノは忘れて、「ここにあれば便利だな」というモノがありませんか?
ここにあれば日々の動線が短くなるであろうモノ。反対に、このいい場所に「ここにある理由がとくにないモノ」を入れておくのはもったいないです。ちょっとした日常動作の動線が短ければ短いほど、時間も労力もストレスも省くことができます。モノの配置は、暮らしの質に直結します。
妻 まずは、子どもの下着とパジャマですね。
本多 隆俊さん(夫)の通勤かばんと服もここに置けないかと思いました。そうすれば寝室からわざわざここに運んでから着替える必要がありません。
妻 私と子どもがまだ寝ているところでガサガサしていたので、それはいいなあ。