年の瀬も近づき、お正月のしつらえを始める季節になりました。2019年は手作りのお飾りなどでお正月を迎えてみませんか?といっても、難しいことはありません。ほんの少し手を加えるだけで、どれも個性光るオリジナルに。鏡餅にしめ飾り、ポチ袋に箸袋など、手作りが好きなイラストレーター、絵本作家の堀川 波さんに習います。
手作りをプラスして華やかなしめ飾りに
堀川さんは、日本各地のしめ飾り収集が趣味の一つ。ここにあるものも福島や京都、島根や宮崎など、全国の民芸品店で買い求めたしめ飾りだとか。「見ているだけで気持ちがすがすがしくなります。お正月にはより華やかにしたい」と、手作りした紙垂(しで)と、いいぎりや南天など、鮮やかな実と葉をしめ飾りに添えます。「白や赤という色は、それだけでお正月気分を演出できます」。
Before
After
【材料】
紙垂
南天の葉
いいぎりの赤い実
【紙垂の作り方】
手前、手前にどんどん折っていけば、できあがります。
1 半紙を四つ折りにして切る。縦3等分、横4等に折り、広げたら、互い違いに縦3分の1ずつ切り込みを入れる。
2 左端を残し、他を下3分の1で手前に折る。
3 右半分を写真のように手前に折る。
4 右端を下3分の1で手前に折る。
みかんや葉を飾ったオリジナルの鏡餅
南天の葉を差し込んだみかんを鏡餅に載せてみましょう。本来は橙(だいだい)ですが、身近にあるみかんで代用します。そして、ゆずり葉と裏白(うらじろ)の代わりに、シダといいぎりで彩り豊かに。「毎年、いいぎりをクリスマス前に購入して、クリスマスの飾りにするのですが、そのままお正月にも使っています」と堀川さん。
◎ひと口メモ 裏白の由来
葉の裏が白いので、神様に捧げる神聖なものとされてきた裏白。左右の葉が対になっていることから夫婦円満の象徴であり、さらには古い葉と新しい葉が一緒に成長するシダ植物の葉の特徴から、末永く繁栄するようにとの願いも込められています。
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取材・文/橘内美佳 撮影/原 務