日本ならではの行事、お正月もキャシー中島さんと息子の洋輔さんはキルトで彩ります。ふたりのアイデアをさっそく見てみましょう。
ハワイの花でお正月支度
新年の部屋に飾りたい
プルメリアとマイレのタペストリー
ぬい上がったタペストリーを眺めながら、キャシーさんが赤い花のモチーフを選んだ理由を教えてくれました。「この花はプルメリア。親愛や真心、優しさ、歓迎を象徴するといわれるハワイの花です。新年にぴったりでしょう? 葉っぱは"神の足跡"といわれるマイレ。きっと形からイメージしたのでしょうね。神様が歩いたところに木が根付いてつるが上へ上へと伸びていく...。そんなすてきな物語をもつ神聖な植物です」
絆を強くするとされる植物でもあり、甘い香りの葉で作ったレイは、結婚式でも使われるそう。晴れやかに迎えたいお正月に向けて作ってみませんか?
飾っているときには見えない裏布にまで、明るい色の布地を使って楽しく仕上げるのがキャシーさん流。
洋輔さんの手作りの原点には、
大切な人を喜ばせたいという思いがあります。
大輪のバラを刺しゅうしたバッグは誰へのプレセント?
ピンクレースを咲かせた、お出かけバッグ
大輪のバラが刺しゅうされたこのバッグは、母・キャシー中島さんのリクエストに応えて作ったものだそうです。「人と集まる機会が多いお正月。ちょっとおしゃれをしたときに持てるものをということで、バラの輪郭を華やかな金色の糸で刺しゅうしたんですよ」。
バラは、花びらにフリルが入ったピンクレースという品種を洋輔さん流に色を変えてアレンジしたもの。金色のステッチから、優雅な咲き姿が伝わりますね。「土台の布を濃い色にして、バラを引き立てています。まちにも花柄の布を使ってパーティーにも似合うような雰囲気に。喜んでくれるといいな」。
後ろ面は、紺色の布とプリント地の組み合わせ。2枚をぬい合わせて折り畳み、タックをとりました。
●作り方は2018年12月号P103、104で説明しています。便利な型紙&図案付きです。
取材・文/飯田充代 撮影/斉藤 亢