隕石の7割以上は南極大陸で採取されている! なぜ南極大陸は隕石の宝庫なのか?/身近な科学

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※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。

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その理由は大陸の構造にあり
南極で数多くの隕石(いんせき)が見つかる謎

南極大陸で採取される隕石は南極隕石という〝ブランド〟で呼ばれています。というのも、これまで採取された隕石の実に7割以上が南極大陸産で占められているからです。

大陸総面積の1割に満たない南極大陸で、なぜこれほど多くの隕石が見つかるのか。南極大陸をめざして隕石は宇宙から飛来するのでしょうか。

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実は、隕石は地球上の他の場所に比べて南極にだけ多く落下しているわけではありません。南極大陸の構造が隕石を採取しやすいようにつくられているのです。

南極大陸の氷の上に落ちた隕石は、氷の中に埋まります。氷は氷河となって海に向かって流れますが、閉じ込められた隕石もその流れにしたがいます。

流れの先に山脈があると、そこで氷河はせき止められ、やがて氷が風に削けずられ昇華(しょうか)して消えます。こうして隕石だけが氷の表面に露出するのです。隕石が南極大陸でたくさん採取されるのは、発見のしやすさ採取の容易さが原因だったのです。隕石の7割以上は南極大陸で採取されている! なぜ南極大陸は隕石の宝庫なのか?/身近な科学 p169.jpg

 

この隕石と氷のしくみに最初に気づいたのは日本の調査隊。1969年、昭和基地近くの「やまと山脈」で隊員が偶然発見したのがきっかけです。

 

次の記事「小天体との衝突で誕生した月は、今も地球へと落ち続けている⁉/身近な科学(45)」はこちら。

 

 

涌井貞美(わくい さだみ)

1952年、東京都生まれ。東京大学理学系研究科修士課程修了後、富士通に就職。その後、神奈川県立高等学校教員を経て、サイエンスライターとして独立。現在は書籍や雑誌の執筆を中心に活動している。著書は、『図解 身近な科学 信じられない本当の話』『雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科』(以上KADOKAWA)、『Excelでわかるディープラーニング超入門』『ディープラーニングがわかる数学入門』(以上、技術評論社)、『「物理・化学」の法則・原理・公式がまとめてわかる事典』(ベレ出版)、『図解・ベイズ統計「超」入門』(SBクリエイティブ)など多数。

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『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』

(涌井貞美/KADOKAWA)

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この記事は書籍『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』からの抜粋です。

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