さまざまな生物のすぐれた能力。私たちの暮らす地球の驚くべき事実。メディアをにぎわせる「最新科学」のニュース。驚くべき速さで進歩するITの話題。世の中には、学校では教わらなかった現代科学の話題があふれています。
職場で、学校で、家庭で。明日の雑談のネタにピッタリな、知っておくと自慢できる「科学の雑学」をお届け!
※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。
前の記事「正体不明!目にも見えない!宇宙を構成する"ダーク"なものって?/身近な科学(32)」はこちら。
多様で個性的な系外惑星(けいがいわくせい)。惑星を持つ恒星はたくさんある
太陽以外の恒星を回る惑星を系外惑星と呼びます。1995年にペガスス座の星で初めて発見されました。これを端緒(たんしょ)として、系外惑星は次々に発見されています。今では、太陽のような恒星が惑星を持つのは特別ではないと考えられるようになっています。
このように系外惑星がたくさん発見されるようになったのは、ひとえに観測技術の向上によるものです。
現在、2つの観測方法が有名です。1つは最初の系外惑星の観測に用いられたトランジット法です。これは、惑星が横切るときに地球から見える恒星の明るさが変化することを利用します。日食のときに太陽が暗くなる理屈を応用したのです。
もう1つは最近注目を浴びている直接観測法です。恒星からの光は惑星からの光に比べて圧倒的に強いのですが、恒星の光をコンピューターで除去することで、その周りだけを撮影し、惑星を観測する方法です。2008年に最初に観測に成功しました。
惑星といっても、系外惑星は多様で個性的です。表面温度が1000度を超える灼熱の惑星や、扁平な楕円を描きながら恒星を回る惑星など、太陽系のどの惑星にも似ていないものが数多くあります。
次の記事「太陽では何が燃えている? 膨大なエネルギーを放出する核融合反応/身近な科学(34)」はこちら。